最新記事

ブレグジット

英保守党、EU出身移民の優遇措置撤廃を公約「全ての人を公平に」

2019年11月18日(月)10時03分

英与党・保守党は、12月12日の総選挙で勝利した場合、欧州連合(EU)からの移民に対する優遇措置を2021年1月に撤廃するとの公約を打ち出した。写真はヒースロー空港の入国審査場。2018年9月3日、ロンドンで撮影(2019年 ロイター/Toby Melville)

英与党・保守党は17日、12月12日の総選挙で勝利した場合、欧州連合(EU)からの移民に対する優遇措置を2021年1月に撤廃するとの公約を打ち出した。

EU離脱(ブレグジット)後の移行期間が2020年末に終了するのに伴う措置。

保守党が公表した詳細な移民政策によると、EUからの移民が社会保障給付の受給資格を得るまでの待機期間を現在の3カ月間から5年間に延ばす。

ジョンソン首相は声明で「EU離脱は英国に来る全ての人を公平に扱う機会となる。われわれは移民制度を平等なものにする」と表明した。

保守党はまた、来年から、公共医療を提供する国民保健サービス(NHS)を利用する際に移民が支払う上乗せ額を400ポンドから625ポンド(800ドル)に引き上げ、全ての外国人労働者が利用できるようにする案を示した。

EUとのヒトの自由な移動は移行期間が終了する20年末に終わるため、その後はEU出身の移民も上乗せ額の対象となる。同措置により年間5億ポンド強の収入を見込む。

保守党は、英国に移住するには大半の人は、その出身地にかかわらず、職を確保している必要があるとした。ただ、科学分野の高度人材や起業を計画する移民は適用除外になるという。

キャメロン元首相とメイ前首相は移民の年間純増数を10万人以下に抑えるという公約を守れず、厳しい批判を受けた。8月に公表された直近の統計によると、純増数は20万人を超えている。

保守党はこれまで、EU離脱後の移民管理に点数制度を導入するとも約束している。

ラーブ外相は英BBCテレビで保守党がどれだけ移民を減らすか問われ「恣意的な目標は設定しない」と回答。「政府と議会が移民に対する管理能力を確保し、移民のメリットを享受する一方でコスト負担や負荷を制御できるようにするというのがわれわれの目指すところだ」と述べた。

[ロンドン ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191119issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月19日号(11月12日発売)は「世界を操る政策集団 シンクタンク大研究」特集。政治・経済を動かすブレーンか、「頭でっかちのお飾り」か。シンクタンクの機能と実力を徹底検証し、米主要シンクタンクの人脈・金脈を明かす。地域別・分野別のシンクタンク・ランキングも。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産

ワールド

イラン交渉団がパキスタン到着、レバノン停戦要求 米

ビジネス

米国株式市場=まちまち、中東交渉控え様子見 ハイテ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 8
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中