最新記事

北朝鮮

中国・習近平が初の北朝鮮訪問 人的交流を活発化か

2019年6月20日(木)13時52分

 6月20日、中国の習近平国家主席は20日、北朝鮮に到着した。写真は中国の習近平国家主席(右)と金正恩朝鮮労働党委員長(左)。KCNAが1月配信。提供写真(2019年 ロイター/KCNA)

中国の習近平国家主席は20日、経済政策当局トップら複数の高官とともに北朝鮮に到着した。中国国営メディアが報じた。21日までの公式訪問中に金正恩朝鮮労働党委員長と会談する見通しで、米朝の非核化協議が停滞するなか、北朝鮮への経済協力を打ち出す可能性がある。

中国首脳の訪朝は14年ぶりで、習氏にとっては国家主席就任後、初めて。国営メディアによると、習主席に同行するのは外交担当トップの2人と何立峰・国家発展改革委員会主任など。滞在中に、朝鮮戦争に参加した中国義勇軍を追悼する友誼塔を訪れる予定。

中国は国連の対北朝鮮制裁決議について、北朝鮮が求める制裁緩和に理解を示してきた。また、米国との貿易摩擦が激化するなか、北朝鮮との経済協力も擁護してきた。

朝鮮労働党機関紙、労働新聞は、1面に掲載した論説記事で習氏の「歴史的訪朝」に歓迎の意を表した。

習氏の訪朝は「複雑な国際関係のため重大な課題に直面する中での訪問であり、中国共産党と同国政府が(中朝の)友好関係を重要視していることを明確に表している」と指摘した。

また、習氏の訪問は「いかなる逆風に対しても決して揺らがない」両国の関係を際立たせており、「血縁のような絆」を強化するものだと強調した。

中国の延辺大学の北朝鮮専門家、Li Zhonglin氏は、習氏の訪朝のタイミングは偶然ではないとし、中国は米朝協議を再開させる上で役割を果たそうとしている可能性があるとの見方を示した。

韓国の梨花女子大学校のレイフエリック・イーズリー教授は、中国は制裁に大きく違反することなく北朝鮮を経済的に支援し、北朝鮮のプライドを傷つけることなく人道的な支援も行うため、人的交流を積極化する可能性があると分析。

「北朝鮮の技術的能力開発を支援するために中国からさらに専門家が派遣される可能性があり、中国からの観光客が増えれば北朝鮮が制裁の影響による外貨不足に対応するのを助けることになる」と指摘した。

[20日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 高市vs中国
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月27号(1月20日発売)は「高市vs中国」特集。台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:トランプ政権、気候変動の「人為的要因」削除 

ビジネス

アングル:機内WiFiは必需品か、マスク氏とライア

ワールド

〔情報BOX〕-次期FRB議長指名のウォーシュ氏、

ビジネス

次期FRB議長にウォーシュ氏指名、トランプ氏「利下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 2
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵士供給に悩むロシアが行う「外道行為」の実態
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    日本はすでに世界第4位の移民受け入れ国...実は開放…
  • 5
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパ…
  • 6
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 7
    日本経済を中国市場から切り離すべきなのか
  • 8
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 9
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 10
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 9
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中