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ブレグジットがアイルランド統一を後押し 市民投票の布石に

2019年5月23日(木)18時00分

市民投票へ布石

統一を巡る市民投票が行われてもあたふたしないよう、統一アイルランド党は国境を越え、北アイルランドの首府ベルファストにあるクイーンズ大学に青年支部を開設した。

SDLPのダーカン氏を欧州議会選候補に擁立したのはバラッカー首相の意図だ。北アイルランドの有権者が選んだ候補者がいずれ、ブレグジットにより議席を失っても、北アイルランドを代表する人物が欧州議会に残る状態を確保できるよう、党として支援する用意があることを示した。

アイルランド最大野党の共和党は今年、SDLPと協力合意を結ぶことで、より直接的に同党とその支持層にアピールしている。

これらアイルランドの2大政党は長年、統一派の有権者が分断することを恐れて北アイルランドの政治に直接関与するのを避けてきたが、その姿勢を転換した。

北アイルランド最大の統一支持政党、シン・フェイン党は既に、統一を巡る市民投票の実施を要求している。同党はベルファストとダブリン両方の議会に議席を持つ唯一の政党だ。

統一アイルランド党と共和党はまだ、近い将来の市民投票実施を求めていない。

英国残留を望む北アイルランドのプロテスタント市民は、いずれカトリック系市民が過半数を占めてアイルランドと統一させられるのではないかと恐れている。こうした人々の支持も得なければ統一は難しいことを承知している両党は、慎重に事を進めている。

Graham Fahy

[ダブリン 21日 ロイター]


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