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移民流入で懲罰、トランプがメキシコ輸入品に最高25%関税を導入

Trump to Place 5% Tariff On Imports from Mexico to Curb Migration

2019年5月31日(金)16時58分
クリス・モラン

しかもアメリカとの国境に来る多くの移民はメキシコ人ではなく、グアテマラやホンジュラスといった中米諸国の出身者。だがトランプ政権は、これらの移民をアメリカに送り込んでいるのはメキシコだ、と責める。

「協力に消極的なメキシコの姿勢がこの大規模な不法移民を産み、アメリカの国家安全保障と経済に対する非常事態と桁外れの脅威を引き起こしている」と、ホワイトハウスは声明で述べている。「メキシコには強力な移民規制法があり、不法移民の流れを簡単に止めることができる。場合によっては、移民を出身国に送還することもできる。南隣のグアテマラ国境を越えて来る不法移民の入国を、簡単に止めることもできる」

1977年に施行されたアメリカの国際緊急経済権限法によって、大統領は国家非常事態に際して金融制裁を科す権限を持つ。ホワイトハウスの声明はこの法律には触れていないが、30日付けの米ワシントン・ポストの記事は、トランプがこの法律で規定された権限で、メキシコからの輸入品に関する大規模な関税措置を実施する方針だと伝えている。

5月30日の声明でホワイトハウスは、新たな関税によって米企業がメキシコからアメリカ国内に戻ってくるのであれば、歓迎すると述べている。

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