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襲われたランナーが素手で殺したピューマはまだ「子猫」だった

Mountain Lion Killed by Colorado Runner Was a 'Kitten'

2019年3月6日(水)19時34分
アリストス・ジョージャウ

ピューマの子ども。「ピューマを殺した」のは正当防衛になるが、「ピューマの子どもを殺した」というと聞こえが悪い Lynn_Bystrom/iStock.

<コロラド州で野山を走るトレイルランナーがピューマに襲われた。死に物狂いで応戦して九死に一生を得たが、相手はまだ子どもだったという。ピューマをなめてはいけない>

アメリカのコロラド州に住むトラビス・カウフマン(31)は今年2月、山林をランニング中に野生のピューマに襲われた。カウフマンはなんと素手で反撃、際どい格闘の末、何とかピューマを殺して助かった。普通なら考えられないようなこの逆転劇は内外のマスコミの注目の的となり、インターネットでも話題になった。

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ピューマのクローズアップ Mark Kostich/iStock.

ところが2月末、ピューマの死骸を解剖したコロラド州公園野生生物局(CWS)の獣医師は、カウフマンが戦った相手は生後3~4カ月の「子猫」であったと発表、世間はまた驚いた。このピューマは母親とはぐれてお腹を空かせていた可能性もあるという。カウフマンはまだ幼い子どものピューマを殺したのか?と非難めいた声も上がった。

獣医らの推定では、死んだピューマはおそらくオスで、生きているときの体重は16〜18キロ。死骸はひどく食い荒らされていたため、解剖に持ち込まれたときは約11キロしかなかった。死骸の骨についた歯形からすると、おそらくきょうだいのピューマに食い荒らされたようだ。

公園当局によれば、死骸の足の裏と鼻や口の周囲に大量の乾いた血が付着していた。頭頂部や鼻の頭、右目の上にも擦り傷や打撲の跡があった。喉頭部と気管にもかなり大きな傷があった。カウフマンとの格闘のためか、他の動物に嚙り付かれたためか、死骸はひどい状態だったが、獣医によればこのピューマは死亡するまで健康で、病気にかかっていた形跡はなかったという。

「子猫」でも危険過ぎるピューマ

カウフマンがピューマに襲われたのは2月4日、ホーストゥース・マウンテンパークを走っているときのことだった。「背後で松葉がざわざわと擦れる音が聞こえた。後ろを振り向いたら、なんとピューマがいた」と、カウフマンはCWSに語った。「こんなことが起こるのを一番恐れていた。心の底から震え上がった」

「獣は私に近づき、飛びかかってきた。腕を上げると、手首に噛みつかれた。私はなんとか顔を守ろうとした。それから顔に爪を立てられ、脚をひっかかれた。その間、私はずっと叫んでいた」

身長178センチ、体重68キロのカウフマンは、ピューマを振りほどこうとし、格闘が始まった。カウフマンの首をねらって襲い掛かってくるピューマの頭に、手近な岩を掴んでたたきつけた。

「子猫」といっても、それはまだ成獣ではないというだけのこと。カウフマンは危なかったと当局者は言い、反撃したのは正解だったと擁護した。

「ピューマの子供と成獣では、能力と体重にかなり差があり、人間にあたえる危険の度合いがかなり違うのは事実だ」と、CWSのローレン・トルーイットは言う。「生物学的には、若いピューマはほぼ1歳になるまで『子猫』と呼ばれる。でも幼いからといって、危険がないというわけではない。現にカウフマンも負傷している」

ピューマに襲われて負傷した直後のカウフマン


「幼いピューマで運がよかった、という話だ」と、彼女は言う。「大人のピューマに襲われていたら、命を落としていた可能性が高い」

ピューマに襲われ振りほどいた男性
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