最新記事

暗殺

ベネズエラ、マドゥロ大統領の演説中にドローン爆発 暗殺未遂との見方

2018年8月6日(月)08時34分

 8月4日、南米ベネズエラの首都カラカスでマドゥロ大統領の演説中に、爆発物を積んだドローンにより少なくとも1回の爆発が発生した。大統領にけがはなかった。同国政府は、大統領の暗殺が目的だったとの見解を明らかにした。写真は演説中継時に爆発音が響いた瞬間の大統領夫妻。ベネズエラ政府提供のビデオより(2018年 ロイター/Handout via REUTERS TV)

南米ベネズエラの首都カラカスで4日、マドゥロ大統領の演説中に、爆発物を積んだドローンにより少なくとも1回の爆発が発生した。大統領にけがはなかった。同国政府は、大統領の暗殺が目的だったとの見解を明らかにした。

大統領は、初期段階での捜査によると、コロンビアおよび、ベネズエラ亡命者が多く住む米フロリダ州との関係が疑われる右派による暗殺計画であることが「あらゆる点で」示されたと述べた。複数の容疑者がすでに拘束されたという。

ロドリゲス通信情報相は、カラカス中心部で開催中だった軍事イベントの会場近くで、爆発物を積んだ複数のドローンが爆発したと説明した。近くに住む家族を訪問していた同国住民はロイターに対し、2回の爆発音を聞いたと話した。

国家警備隊の隊員7人が負傷したという。

大統領はテレビで「これは暗殺未遂事件であり、犯人は私を暗殺しようとした」と述べた。

「Tシャツを着た兵士による国民運動」を名乗る詳細不明の団体が犯行声明を発表。ソーシャルメディアでの一連の投稿で、ドローン2機を飛ばす計画だったが、狙撃兵により撃墜されたと述べた上で「彼らが脆弱であることが証明できた。きょうは成功できなかったが、それも時間の問題だ」と警告した。

左派のマドゥロ大統領は、ウゴ・チャベス大統領(当時)の死去に伴い2013年に選出。今年5月に再選(任期6年)を果たしたが、反対派からは多くの不正行為を行っていると批判されている。



[カラカス 4日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界も「老害」戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月25日号(11月18日発売)は「世界も『老害』戦争」特集。アメリカやヨーロッパでも若者が高齢者の「犠牲」に

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

オランダ政府、ネクスペリアへの管理措置を停止 対中

ワールド

ウクライナに大規模夜間攻撃、19人死亡・66人負傷

ワールド

ウクライナに大規模夜間攻撃、19人死亡・66人負傷

ワールド

中国、日本産水産物を事実上輸入停止か 高市首相発言
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 7
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 8
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 9
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中