最新記事

カナダ

トランプに怒ったカナダ人、アメリカ製品をボイコット

2018年7月5日(木)15時00分
クリストファー・ガリー

カナダの消費者はスーパーでもカナダ産かメキシコ産を選ぶ Chris Helgren--REUTERS

<貿易戦争を仕掛け、トルドー首相を公然と侮辱するトランプに、カナダ人はもうカンカン>

7月4日のアメリカの独立記念日には、カナダの首都オタワにあるアメリカ大使館でも毎年、大使主催の盛大なパーティーが催される。だがドナルド・トランプ米大統領の指名で昨年10月に赴任したアメリカ初の女性駐カナダ大使ケリー・ナイト・クラフトが主催した今年のパーティーは、例年になく地味な集まりとなった。

招待客は約1000人と伝えられた。バラク・オバマ前大統領が指名した前任者ブルース・ヘイマン主催のパーティーの招待客4000人と比べ、大幅な縮小だ。

招待されても出席を拒否したVIPもいた。オタワ市長のジム・ワトソンもその1人。日頃は社交的な市長が無礼を承知で断ったのは、「多くのカナダ人同様、我が国の首相や鉄鋼労働者、アルミニウム、車、酪農製品に対して、絶えずうるさくツイートし、攻撃する(トランプ)大統領にうんざりしている」からだ。

「我が国の経済を絶えず攻撃する(トランプ)政権と付き合う気はないことを示す象徴的なメッセージになると思う」と、市長はカナダ最大のテレビネットワークCTVの番組で語った。

「トランプ政権下のアメリカには行かない」

トランプ大統領への不快感を表明するカナダ人はワトソン市長だけではない。トランプがカナダの鉄鋼・アルミニウム製品に高率の関税をかけ、自動車、乳製品にも同様の措置を取ると脅したこと、さらには6月のG7サミット閉幕後、カナダのジャスティン・トルドー首相を「不正直で軟弱」とけなしたことで、カナダでは怒りの連鎖が広がっている。

アメリカ各地で花火が打ち上げられる7月4日、カナダでは怒りの炎が燃え上がった。

トロント北西の郊外の町ハルトンヒルズ(人口6万1000人)の町議会は6月、「米政府の決定に対するカナダ人の懸念」に鑑み、町の住民と企業に「国産の代替品が妥当な範囲で入手可能な場合」、アメリカ製品の購入を避け、「アメリカの企業及び個人との通信を避ける」よう求める動議を全会一致で採択した。

ツイッターでは、#ボイコットUSA、#トランプ・フリー、#バイ・カナディアンといったハッシュタグ付きで愛国的なツイートが飛び交っている。「アメリカは眠れる巨人を揺さぶり起こした」「あなたが、『@POTUS(トランプのこと)が去るまで、アメリカには行かない』と誓うカナダ人の1人なら、RT(リツイート)してほしい」といった内容だ。

MAGAZINE

特集:間違いだらけのAI論

2018-12・18号(12/11発売)

AI信奉者が陥る「ソロー・パラドックスの罠」── 過大評価と盲信で見失う人工知能の未来とチャンス

人気ランキング

  • 1

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 2

    自動運転車は「どの命を救うべきか」世界規模の思考実験によると...

  • 3

    ミャンマー若者世代、堕ちた偶像スー・チーに反旗

  • 4

    ソーセージで武装した極右がベジタリアンカフェを襲撃

  • 5

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

  • 6

    日本の次世代ロケット「H3」の打ち上げを支える新型…

  • 7

    「中国はクソ」 アリババにオワコンにされたドルチ…

  • 8

    中国当局がひた隠すスラム街の存在

  • 9

    Huaweiの頭脳ハイシリコンはクァルコムの愛弟子?

  • 10

    生きるために自分の足を噛みちぎった犬ルークの強さ

  • 1

    生きるために自分の足を噛みちぎった犬ルークの強さ

  • 2

    世界最小チワワ、韓国で49回クローンされ、世界で最も複製された犬に

  • 3

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 4

    エイリアンはもう地球に来ているかもしれない──NASA…

  • 5

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 6

    韓国で隣家のコーギー犬を飼い主に食べさせようとし…

  • 7

    忍び寄る「大学倒産」危機 2000年以降すでに14校が…

  • 8

    自我のあるラブドールは作れる、だが人間は創造主に…

  • 9

    8メートルの巨大ニシキヘビ、漁師を締め上げ インド…

  • 10

    地球外生命が存在しにくい理由が明らかに――やはり、…

  • 1

    「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになったおぞましい新事実

  • 2

    生きるために自分の足を噛みちぎった犬ルークの強さ

  • 3

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はいま......

  • 4

    恋人を殺して食べたロシア人の男、詩で無罪を訴え

  • 5

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、…

  • 6

    カルロス・ゴーン逮捕、アメリカでどう報じられたか

  • 7

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 8

    日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由

  • 9

    世界最小チワワ、韓国で49回クローンされ、世界で最…

  • 10

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
「ニューズウィーク日本版」編集記者を募集
デジタル/プリントメディア広告営業部員を募集
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版

ニューズウィーク日本版特別編集 レゴのすべて

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2018年12月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年7月