最新記事

アルコール

ペットボトルで市場拡大狙う「ノンアルビール」 アウトドアやオフィスでも

2018年6月8日(金)12時40分

6月7日、ビール大手がノンアルコールビールテイスト飲料の飲用シーン拡大を狙っている。アサヒビールとサントリービールはペットボトル入りのノンアルビールを新たに発売。写真は都内で2016年9月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

ビール大手がノンアルコールビールテイスト飲料の飲用シーン拡大を狙っている。アサヒビールとサントリービールはペットボトル入りのノンアルビールを新たに発売。ビールの代替としての需要から、キャップを閉めて持ち運べることなどから、アウトドアやスポーツ時、オフィスなど幅広いシチュエーションで楽しむことを提案する。

アサヒビールは、ペットボトル入りの「ドライゼロスパーク」を7月3日から8月末までの期間限定で発売する。同社の黒木誠也常務・マーケティング本部長は「新しい商品価値、経験価値を提案することで市場の拡大を図りたい」と述べている。

アサヒの商品は炭酸の強さを従来の缶製品に比べて30%高めた。2017年の清涼飲料市場では、アサヒの「ウィルキンソン」が前年比22%増の1990万ケースを売り上げるなど、無糖炭酸水に注目が集まっており、ノンアルビールもこうした価値を強調していく。

ペットボトル入りのノンアルビールは、サントリーも6月19日から「オールフリー オールタイム」をコンビニ限定で発売する。職場で気兼ねなく飲むことができるように「透明」、「ペットボトル」を採用したという。ボトルには、「ランチに」「会議中に」など、日中の需要を喚起する文言が並ぶ。

ノンアルビール市場は、2017年に1863万ケース(前年比5.3%増)と伸張。2018年も市場の拡大が見込まれている。アサヒの「ドライゼロ」ブランドは、17年に759万ケース(同2.5%増)となり、18年は780万ケースを見込んでいる。一方、サントリーは「オールフリー」ブランドは17年は前年割れしたものの、18年は伸長を計画している。

ノンアルビールが未成年の飲酒につながらないよう、小売店では、従来通り酒類売り場でのみ販売する。

(清水律子)

[東京 7日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 教養としてのBL入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月23日号(12月16日発売)は「教養としてのBL入門」特集。実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気の歴史と背景をひもとく/日米「男同士の愛」比較/権力と戦う中華BL/まずは入門10作品

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ大統領、ベネズエラとの戦争否定せず NBC

ビジネス

独経済回復、来年は低調なスタートに=連銀

ビジネス

ニデック、永守氏が19日付で代表取締役を辞任 名誉

ビジネス

ドル157円台へ上昇、1カ月ぶり高値 円が広範にじ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 7
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中