最新記事

選挙

トルコ大統領選・議会選、エルドアンと与党AKPが勝利 権限強化の新体制に移行

2018年6月25日(月)12時00分

複数のメディアによると、大統領選では開票率99%の段階で、エルドアン氏の得票率が52.5%、CHPから出馬したインジェ氏の31%を大きく上回った。

CHPは、公式投票結果の発表を単独で受け持つ国営アナドル通信社が発表した数字の正確性と信頼性に疑問を投げかけている。

ただ、選挙違反を阻止するために野党陣営と複数の非政府機関(NGO)が全国の選挙所に配置した監視員による集計は、アナドル通信が発表した投票結果と概ね一致した。

エルドアン氏は重大な選挙違反はなかったと主張している。

複数のメディアによると、議会選の結果は、開票率99%の時点で、AKPの得票率が42%、MHPが11%。一方、CHPの得票率は23%だった。

国営放送によると、大統領選と議会選の投票率はともに87%程度と非常に高かった。

投資家は、大統領と改選後議会が安定的関係を構築するとの見通しを歓迎するとみられるが、エルドアン大統領の金利政策を巡る最近の強硬発言について懸念もある。引き締めを嫌うエルドアン氏は、再選後に金融政策への影響力を強める姿勢を示している。このため、トルコの物価上昇率が2桁台にあるにもかかわらず、中銀が利下げを強いられるとの懸念が高まっている。

選挙はクーデター未遂後から続く非常事態宣言下で行われた。エルドアン氏は同事件について在米イスラム教指導者ギュレン師を首謀者と断定しており、同師支持勢力に対する大規模な弾圧を続けてきた。

*内容を追加しました。

[アンカラ 24日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 高市早苗研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月4日/11日号(10月28日発売)は「高市早苗研究」特集。課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

オープンAI、組織再編でマイクロソフトと合意 株式

ワールド

イスラエル軍がガザ空爆、20人超死亡か 米副大統領

ビジネス

エヌビディア、米エネ省向けスパコン構築へ AIチッ

ビジネス

トランプ・メディア、予測市場事業に参入へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 2
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 3
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大ショック...ネットでは「ラッキーでは?」の声
  • 4
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持…
  • 5
    「ランナーズハイ」から覚めたイスラエルが直面する…
  • 6
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 7
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 8
    「何これ?...」家の天井から生えてきた「奇妙な塊」…
  • 9
    「死んだゴキブリの上に...」新居に引っ越してきた住…
  • 10
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中