最新記事

イラン核合意

米ポンペオ国務長官「史上最強の」イラン制裁示唆 ウラン濃縮完全停止など要求

2018年5月22日(火)07時30分

5月21日、ポンペオ米国務長官(写真)はイランが外交・国内政策の方向を変えなければ、米国は「これまでで最も厳しい」制裁措置を導入する可能性があると述べた。写真は21日、ワシントンで撮影 (2018年 ロイター/Jonathan Ernst)

ポンペオ米国務長官は21日、イランが核プログラムの放棄を含む米国の要請を受け入れなければ、米国は同国に対し「史上最強」の制裁措置を導入する可能性があると述べた。

米国は2015年のイラン核合意からの離脱を表明しているが、ポンペオ長官は就任後初めての外交政策を巡る講演で、イランに対する厳しい対応を表明。「イランが容認不能で、かつ非生産的な軌道を変えない限り、一連の制裁措置は一段と厳しくなる」とし、「すべての措置を導入し終わった時には、史上最強の制裁が導入されていることになる」と述べた。

そのうえで、イランが核プログラムを完全に再開させる事態となれば米国には対応する用意ができているとし、イランで禁止された取引を行なう企業に対しては責任を追及すると言明。「プログラムを断念するというわれわれのイランに対する要求は利に適ったものだ」とし、「イランが逆戻りし、濃縮活動を再開すれば、われわれには対応する用意が完全にある」と述べた。

ポンペオ長官はイランに対する12項目の要請事項を挙げ、イランが政策を有意に変更したと米政府が認識しない限り、制裁措置は緩和されないとの立場を表明。イランに対しウラン濃縮を停止すると同時に、プルトニウムの再処理を2度と目指さないことなどを要求。核プログラムのこれまでの軍事的様相についてすべて申告し、今後は検証可能な方法で恒常的にこうしたことを放棄することも求めた。

2015年のイラン核合意については、米国は新たな合意の取りまとめについてオープンであるとの立場を示し、同盟国の支持を望んでいると表明。「われわれの懸念を共有し、イランの体制から脅威を受けている国は世界に多く存在する。こうした共有が最終的に世界最大のテロ支援国に対する世界的な対応の原動力になると信じている」と述べた。

[ワシントン 21日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 習近平独裁の未来
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月17号(2月10日発売)は「習近平独裁の未来」特集。軍ナンバー2の粛清劇は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」強化の始まりか

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

エリオット、LSEG株大量取得か 経営改善へ協議と

ビジネス

中国1月自動車販売19.5%減、約2年ぶり減少幅 

ワールド

米下院、トランプ関税への異議申し立て禁止規定を否決

ビジネス

深セン市政府、中国万科向けに116億ドルの救済策策
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    崖が住居の目の前まで迫り、住宅が傾く...シチリア島…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 8
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 9
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 8
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中