最新記事

米外交

ユン特別代表退任で揺れるトランプ政権の対北朝鮮外交、後任は?

2018年2月28日(水)18時20分
ソフィア・ロット・ペルシオ

ユンは3月2日付けで辞任するが、それまでに後継者が見つかるかどうかはわからない。トランプ政権にはトップ交渉役を担うことができる顧問が何人かいる。その1人はアリソン・フッカー。トランプの娘イバンカ・トランプ大統領顧問率いる平昌冬季五輪の米代表団に参加していた人物だ。ホワイトハウスが発表した代表団の名簿に含まれていなかった

フッカーは国務省で東アジア太平洋問題担当アナリストを務めた後、2014年にオバマ大統領によってNSCの朝鮮半島部長に任命された。彼女は現在、ホワイトハウスの対北朝鮮政策の中心人物とみられている。

フッカーはイバンカの横にいたため、北朝鮮代表団を率いて閉会式に参加した金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長との会談が行われるのではないかという憶測が飛び交った。

フッカーは14年、北朝鮮に拘束されたアメリカ人ケネス・ベとマシュー・トッド・ミラーの解放を交渉する代表団の一員として訪朝した際に、金と会ったことがある。だが米大使館とNSCの報道官によれば、韓国滞在中に北朝鮮と米代表団の接触はなかった。

聯合ニュースによれば、韓国外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は、ユンの退任の意向を韓国政府は知っていたと語った。ユンの後継は空席のままだが、韓国政府は朝鮮問題について、東アジア太平洋担当国務次官補に指名されたスーザン・ソーントン国務次官補代行と引き続き話し合う、と魯は付け加えた。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

アングル:屋台販売で稼ぐ中国の高級ホテル、デフレ下

ワールド

メラニア夫人、プーチン氏に書簡 子ども連れ去りに言

ワールド

米ロ首脳、ウクライナ安全保証を協議と伊首相 NAT

ワールド

ウクライナ支援とロシアへの圧力継続、欧州首脳が共同
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に入る国はどこ?
  • 4
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 5
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 6
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 7
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 8
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 9
    「デカすぎる」「手のひらの半分以上...」新居で妊婦…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「軍事力ランキング」で世界ト…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 6
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 7
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 8
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 9
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中