最新記事

テクノロジー

ベッドのお供にスマートコンドーム

2018年1月9日(火)16時00分
プリーティ・マヘシュワリ

記録されたデータはユーザーのスマートフォンに送信される Courtesy British Condoms

<セックスのパフォーマンス評価や性感染症予防もお任せ>

性交中の動きや持続力、セックスの頻度が気になる男性たちへ。「スマートコンドーム」を使えばそんなことには構わず、行為に集中できそうだ。

ブリティッシュコンドームズが新たに開発したi.Conスマートコンドームは、性交中の消費カロリー計算に加え、性行為のさまざまな「パフォーマンス評価」、さらに性感染症の検出もできる装置だ。

予定価格は59.99ポンド(約9000円)。見た目はコンドームではなく小さなバンドやブレスレットに近い。記録されたデータは、ユーザーのスマートフォンに送信される。男性器の根元あたりにぴったりフィットする形状だが、もちろん避妊するには通常のコンドームを着用する必要がある。

軽量で耐水性があり、洗浄もできて再利用可能。開発元のウェブサイトによると、ナノチップとブルートゥースを使って性交の持続力やピストンの速度、ペニスの太さなどの情報を測定し、ユーザーの性生活改善を助けるという。

マイクロUSBポートを備え、コンピューターにつなぐか電源コードで約1時間で充電できる(満充電時の動作時間は約6~8時間)。18年1月にイギリスで販売開始の予定。イギリスのニュースサイト、メトロUKによると、ブリティッシュコンドームズの広報担当者ジョン・シモンズはこう語っている。

「ウエアラブル・テクノロジーにとって全く新たな段階であり画期的な製品だと考えている。ベッドルームに新しい楽しみをもたらすだけでなく、潜在的な性感染症のリスクを検知し、コンドームがずれるのを防止することもできる。コンドームのずれは、イギリスにおける予想外の妊娠の主要原因の1つだ」

同社のウェブサイトによると、全てのデータは匿名の状態で保持される。ただし、ユーザーが最近のデータを友人たちと共有できるようにするオプションも提供する予定だという。実際には、世界中に自分のセックスデータを公開するようなものだ。i.Conのユーザーは匿名で統計情報にアクセスして、他のユーザーのデータと比較することができる。

そうなると心配なのは、やはりデータの流出やハッキングだ。セックスがらみの秘密は「究極の個人情報」。ベッドルームの外には出したくない。

<本誌2018年1月02&09日号掲載>


ニューズウィーク日本版のおすすめ記事をLINEでチェック!

linecampaign.png

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪GDP、第2四半期は前年比+1.8%に加速 約2

ビジネス

午前の日経平均は反落、連休明けの米株安引き継ぐ 円

ワールド

スウェーデンのクラーナ、米IPOで最大12億700

ワールド

西側国家のパレスチナ国家承認、「2国家解決」に道=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨットバカンスに不参加も「価格5倍」の豪華ヨットで2日後同じ寄港地に
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 6
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 7
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 8
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 9
    Z世代の幸福度は、実はとても低い...国際研究が彼ら…
  • 10
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 7
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 8
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中