最新記事

ヘルス

50歳以上の「節操のないセックス」でHIV感染が拡大

2017年9月28日(木)17時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

写真はイメージです。 KatarzynaBialasiewicz-iStock.

<熟年離婚の増加でHIVの感染が拡大!? 高齢層にはエイズが消滅したと思い込んでいる人もいるというから驚き>

イギリスの50歳以上の世代でHIV感染が広がっているという調査結果が出た。拡大の要因に「熟年離婚者の節操のない性行為」があると指摘されている。

イギリスの医学専門誌ランセットのサイトで発表されたこの調査によると、高齢層のHIV感染者数は、2015年までの12年間で平均3.6%増加した。若年層では同期間に、4%のペースで減少している。

英デイリーメールによれば、専門家は高齢層のHIV感染の拡大を、異性愛者の性交に起因すると指摘。さらに言うと、「シルバースプリッター(熟年離婚した人)」の急増が根底にあると見ている。

では、「シルバースプリッター」の何が問題なのか。HIV感染者を支援する団体チャールズ・ザ・クレセントのイアン・ムルタグCEOは、「彼らは長い夫婦生活という基盤しかない。だから、コンドームを避妊のためだけだと思い込んでいる」と言う。続けて、この世代が「HIVがいまだに問題であることを認識していない。HIVが消滅したと考えている」と指摘した。

HIV新患者の6人に1人が50歳以上

欧州疾病予防管理センターの研究者は、2004年1月~2015年12月までにヨーロッパ31カ国でHIV診断を調査。期間中に、HIVに感染していると診断された50歳以上の人数は5万4102人で、10万人に2.6人の割合となった。若年層の10万人あたり11.4人という割合よりも低い数値だが、イギリスでの変化は大きい。

研究を開始した2004年時点のイギリスでは、50歳以上の10万人あたり約3.1人のHIV感染が確認されたのに対し、2015年の研究終了時には10万人あたり4.3人にまで拡大。ヨーロッパ全体で、新たにHIVの診断を受けた6人に1人が50歳以上だった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英首相、辞任要求にも続投表明 任命問題で政権基盤揺

ビジネス

NEC委員長、雇用の伸び鈍化見込む 人口減と生産性

ワールド

中国BYD、米政府に関税払い戻し求め提訴 昨年4月

ワールド

EU、第三国の港も対象に 対ロ制裁20弾=提案文書
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 4
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 5
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 8
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 9
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 10
    【銘柄】なぜ?「サイゼリヤ」の株価が上場来高値...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 10
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中