最新記事

北朝鮮

北朝鮮が新型ICBMの開発示唆する写真公開

2017年8月25日(金)10時10分

8月24日、北朝鮮は、これまでに発射したICBMよりも強力なものを開発しているとのメッセージを発しているもようだ。ミサイルの専門家が明らかにした。写真は視察中の金正恩朝鮮労働党委員長。KCNAが23日提供。撮影日不明(2017年 ロイター)

北朝鮮は、これまでに発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)よりも強力なものを開発しているとのメッセージを発しているもようだ。ミサイルの専門家が24日、明らかにした。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)は23日、金正恩朝鮮労働党委員長が「火星13」と称した3段式ミサイルの横に立っている写真を公開した。

このようなICBMが開発された場合、ニューヨークや首都ワシントンを含む米国本土はどこでも射程距離に入ると専門家らは指摘する。

専門家らは写真を分析。ミサイルが完全に開発されたことを示すものはないとした。どちらの場合でも、まだ飛行試験はしていないため、飛距離を推測することは不可能だとした。ただ3段式ミサイルは、7月に2度にわたり発射された2段式の「火星14」よりも強力だと指摘。韓国と米国の当局者や専門家は「火星14」の飛距離を1万キロと推測しており、米国の大半に届くが東海岸には届かないと分析していた。

ソウルの慶南大学極東問題研究所の軍事専門家、キム・ドンヨプ氏は「火星13は、米国本土全部が射程距離に入る1万2000キロ級のICBMとみる」と述べた。

飛距離が1万1000キロを超えると、北朝鮮のどこから発射しても首都ワシントンやニューヨークに届くことになる。

北朝鮮との軍事協議で韓国の代表を務めたことがある軍縮専門家で退役准将のMoon Sung-muk氏は「より強力で飛距離の長い3段式に取り組んでいることを示すための写真だろう」とした。「推定距離が9000キロから1万キロの火星14は実験済みだ。今回のミサイルがさらに遠くに届くとのメッセージを発しているのだろう」との見方を示した。

ティラーソン米国務長官は22日、北朝鮮は核・ミサイル開発をこのところ自制していると評価し、「近い将来のいつかの時点で」対話に道が開かれる可能性があるとの考えを示した。

国務省報道官は今回の写真の撮影時期について、国務長官の22日の発言の前か後かは不明だと説明。「われわれはここ3週間あまり、(北朝鮮が)ミサイルの発射や実験を行っていないことを歓迎すべき一歩だと考える」と述べた。

しかしその上で、北朝鮮は誠意をもって交渉に臨む姿勢を示すためにさらなる努力をすべきだとの考えを示した。

[ソウル 24日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送フーシ派がイスラエル攻撃、イエメンの親イラン武

ワールド

再送-UAEのアブダビで5人負傷、火災も発生 ミサ

ワールド

タイ新政権、来週発足へ アヌティン首相が表明 

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 2
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度を決める重要な要素とは?
  • 3
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のSNS動画が拡散、動物園で一体何が?
  • 4
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 5
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 6
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 7
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 8
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    「酷すぎる...」ショッピングモールのゴミ箱で「まさ…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 6
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 10
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中