最新記事

地球温暖化

地球温暖化による海面上昇 90年代以降に上昇ペースが加速

2017年6月27日(火)17時28分

6月27日、科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジに掲載された米・豪・中国の科学者チームの研究論文で、地球の海面上昇が1990年代以後加速していることが確認された。気温上昇に伴い、グリーンランドの氷床が融けて水が海に放出され続けているという。写真は南フランスのビアリッツビーチで4月撮影(2017年 ロイター/REGIS DUVIGNAU)

科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジに掲載された米・豪・中国の科学者チームの研究論文で、地球の海面上昇が1990年代以後加速していることが確認された。気温上昇に伴い、グリーンランドの氷床が融けて水が海に放出され続けているという。

2014年の海面上昇は3.3ミリで、同じペースが続くと100年で33センチ上昇する。1993年には、上昇は2.2ミリだった。14年のグリーンランド氷床融解が海面上昇に占めた割合は25%超で、93年の5%から大きく上昇した。

海面は過去100年で約20センチ上昇しており、多くの研究は、人間が作り出した温暖化物質により陸地の氷がさらに融け、今世紀には海面上昇が着実に加速すると予想している。

グリーンランドの氷床融解のほかに大きな要因として、ヒマラヤやアンデス地域の氷河消失、南極の氷床融解に加え、海水が密度の最も濃い4度上回って自然に広がる現象などが挙げられるという。

これまでは海面上昇ペースが90年代以降加速したのか横ばいだったのか、あるいは減速したのかが判然としなかった。だが今回の研究で、衛星データに基づく1990年代の海面上昇幅は誇張され、上昇ペースが近年加速していることが分かった。

科学者らは研究結果を評価。英インペリアル・カレッジのブライアン・ホスキンス氏は「海面上昇が加速しているかどうかは大きな問題だった。今回、実際に加速していることを示す強い根拠が出された」と述べた。

海面上昇により、マイアミやバングラデシュなど低地の海岸のほか、サンフランシスコや上海などの都市、ツバルなど太平洋の島国が脅威にさらされる。

[オスロ 26日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、FRB次期議長の承認に自信 民主党の支

ワールド

エプスタイン文書追加公開、ラトニック・ウォーシュ両

ワールド

再送-米ミネソタ州での移民取り締まり、停止申し立て

ワールド

移民取り締まり抗議デモ、米連邦政府は原則不介入へ=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 6
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    【銘柄】「大戸屋」「木曽路」も株価が上がる...外食…
  • 10
    「着てない妻」をSNSに...ベッカム長男の豪遊投稿に…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中