最新記事

演説

アマル・クルーニー、ISISの裁きを国連に訴え 「第二のルワンダにしないで」

2017年3月15日(水)17時15分
松丸さとみ

脅迫は今も続く

クルーニー氏はまた演説の中で、ナディアさんの家族が今もISISに拘束されており、ナディアさん自身もISISから脅されている恐怖を明らかにした。ISIS戦闘員は自分たちの電話番号を隠しもせずに、ナディアさんに脅しをかけるメールを直接送ってくるのだという。クルーニー氏は、誰も捜査していないと分かっているからこそこのような行動に出ていると指摘している。

またデイリーメールによると、ナディアさん自身もこの日国連でインタビューに応じ、何カ月も身柄を拘束されレイプされ続けた悲惨な体験を語った。さらに、昨年親善大使に就任したことで自らの家族を危険にさらし、ISISに脅かされ続けていると告白。ISISに裁きを受けさせるために「なぜここまで長くかかっているのか理解できない」と訴えた。

大虐殺の悲劇を繰り返すな

クルーニー氏は演説で、国連が設立されたのはナチスが犯した罪を2度と繰り返さないためだったにもかかわらず、今まさに起こっているジェノサイドに対して何もしていないと指摘。国連がほぼ何もできなかったルワンダを繰り返してはいけない、ジェノサイドを犯したISISをそのまま逃してはいけない、と呼びかけて演説を終えた。

ルワンダ虐殺は、1994年4月7日に始まった。このため国連はこの日を、「ルワンダにおけるジェノサイドを考える国際デー」と定めている。今年のこの記念日まであと1カ月足らず。クルーニー氏の声は、アバディ首相やその他世界の指導者たちの心に届くのだろうか。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRBが金利据え置き、2理事が反対 利下げ再開時期

ビジネス

〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨

ビジネス

米FOMC声明全文

ワールド

米財務長官、次期FRB議長人選巡りトランプ氏と時間
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに...宇宙船で一体何が?
  • 4
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 5
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 6
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 7
    人民解放軍を弱体化させてでも...習近平が軍幹部を立…
  • 8
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 9
    またTACOった...トランプのグリーンランド武力併合案…
  • 10
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 10
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中