最新記事

ネット

オルタナ右翼のアカウント凍結を、ツイッターがスピード解除

2016年12月13日(火)19時00分
ロウリー・チェン

 だがネットメディア「ボックス」は11日、スペンサーのアカウントが停止されたそもそもの理由は「複数アカウントの不正利用」だったと明らかにした。マイノリティに対するヘイト行為を煽っていたことが凍結の引き金になったわけではなかった。

 ツイッターの広報担当者はそうした事実関係を認めた。「当社のルールは同一ユーザーが重複使用を目的として複数アカウントを保持することを明確に禁止している。違反行為が発覚して一時的にアカウントが凍結された場合、ユーザーは復活するアカウントを1つだけ指定できる」

 ツイッターは11月の凍結に先立ってスペンサーが主に使用していたアカウントを認証し、今回の復活にあたっても再認証したことを認めた。ただし広報担当者は「認証済みであることは、ツイッターがそのアカウントにお墨付きを与えたというわけではない」と強調した。

【参考記事】オルト・ライト(オルタナ右翼)とは何者か

 スペンサーは10日にツイッター投稿し、国家政策研究所やラディックス・ジャーナルを含めたオルト・ライトに関連する自身の他のアカウントの凍結も解除するよう要求した。だがツイッターは本誌に宛てた文書でそれを否定した。

 ツイッターはかねてから、言論の自由を優先させるあまり、嫌がらせや暴言からユーザーを保護していないとして、その対応がしばしばやり玉に挙げられていた。攻撃的な行為に関するポリシーを設けて「一方的な中傷や悪口、特定の人種、性別、宗教などに対するヘイト行為」を禁止しているが、近年はトロールの無法地帯とまで言われている。

 だがツイッターは7月、映画『ゴーストバスターズ』に出演した黒人女優レスリー・ジョーンズに対する誹謗中傷を扇動したとして、右翼のニュースサイトの編集者であるマイロ・ヤノプルスの利用を無期限で禁止した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国の1─4月鉄鋼輸出は過去最高、関税見越した前倒

ワールド

台湾総統、新ローマ教皇プレボスト枢機卿に祝辞 中国

ビジネス

景気一致指数3月は前月比1.3ポイント低下、4カ月

ワールド

中国レアアース輸出、4月は前月比-15.6% 輸出
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 8
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 9
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 10
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中