最新記事

EU

難題山積のEUが注目する2017年の顔10人

2016年12月29日(木)09時37分

12月22日、問題山積する欧州が2017年に注目すべき10人の人物とは。写真はベルリンで4月撮影(2016年 ロイター/Fabrizio Bensch)

 欧州連合(EU)は内憂外患を抱えた状態で2017年を迎える。領域の東方、西方、南方において幅広い問題を抱える一方で、欧州大陸全域でも反EUを掲げるナショナリストが台頭している。

 2017年に欧州が注目する10人の人物は以下の通り。

ドナルド・トランプ次期米大統領

 ドナルド・トランプ氏の大統領選における勝利は、ただでさえEU離脱を決めた英国民投票にショックを受けていた欧州の人々をさらに驚かせ、反主流派であるEU懐疑派を勢いづかせた。

 1月20日に就任するトランプ次期大統領が、選挙公約を反映した政策を実行するかどうかで、欧州は大きな影響を受けるだろう。経済低迷が政治の不安定要因となっているEUでは、米財政支出の大幅拡大によって景気が上向く可能性がある。だだし、通商政策におけるトランプ氏の保護主義的スタンスは逆の影響をもたらすリスクもある。

 トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)への資金提供について不透明な見解を持っており、またロシアとの関係改善を呼びかけていることから、EUは自立的な防衛オプションを模索している。

ポーランド与党「法と正義(PiS)」のヤロスワフ・カチンスキ党首

 憲法裁判所の権限を制約することでEU中枢に挑戦したポーランドの右派政権は、EUがその方針を加盟国にどれだけ強制できるのか探るとともに、東西の亀裂を広げつつある。EUは2月末までに方針を変えるようポーランド政府に求めているが、カチンスキ党首は、同国に対する罰則適用について、ハンガリーのオルバン首相などの盟友が拒否権を行使してくれるものと期待している。

 ポーランドは旧共産圏に属する東欧諸国を代表する大国だ。英国の外交当局者はEU離脱交渉において東西の亀裂を利用する構えを見せている。ロシア政府は、旧ソ連同盟国を厚遇しているものの、カチンスキ氏は扱いにくい相手だ。2010年にロシアで起きた航空機墜落事故でカチンスキ氏の一卵性双生児の弟で、当時のポーランド大統領だったレフ・カチンスキ氏が亡くなっているが、この事故にロシア政府が絡んでいると見ているからだ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ホルムズ通過の安全確保に懸念、大手海運各社 再開に

ワールド

トランプ氏、体制変更後のイランと制裁緩和を協議 武

ビジネス

米デルタ航空、燃料急騰が業績圧迫 業界再編の可能性

ワールド

イラン、レバノン攻撃継続なら停戦離脱も トランプ氏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 2
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 3
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命防衛隊と消耗戦に
  • 4
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 5
    キッチンスポンジ使用の思いがけない環境負荷...マイ…
  • 6
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 7
    アメリカとイランが2週間の停戦で合意...ホルムズ海…
  • 8
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    【後編】BTS再始動、3年9カ月の沈黙を経て──変わる音…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 9
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 10
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中