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朝鮮半島

北朝鮮の核実験にキレた韓国が取る次の手段

2016年10月15日(土)09時40分
金泰宇(建陽大学教授)

平壌を地図上から消す

 こうした声を受け、韓民求(ハン・ミング)国防相は9月中旬に国会で、国防省は現在の先制・防衛戦略を補完する「韓国型大量反撃報復作戦(KMPR)」システムの構築を進めていると報告。このシステムは、北朝鮮が核兵器を近く使う兆候があった場合に、北朝鮮の指導者を攻撃することを目指しているという。

 韓国メディアの報道によると、国防省は北の核兵器使用を抑止するため、首都・平壌を地図から消し去るほど強力な大量破壊能力を持つ通常兵器や、北の地下軍事施設をほぼ壊滅させるほどの強さを持つバンカーバスター(地中貫通爆弾)の開発も計画。さらに韓国軍には、北の指導者を抹殺することを主な任務とする特殊作戦部隊の運用計画があるという。

【参考記事】核攻撃の兆候があれば、韓国は平壌を焼き尽くす

 朴もかねて発言してきたとおり、このところ北朝鮮は暴走の度合いを強める一方だ。金正恩体制は市民の処刑や人権弾圧によって、自国民ばかりか近隣諸国にも恐怖をまき散らしている。南北間の非生産的な軍拡競争を加速させ、北東アジアの平和と安全を脅かしてもいる。

 国際社会は北朝鮮のさらなる暴走を食い止めるために、これまでとは違うアプローチを模索しなくてはならない。まずは北朝鮮の現状を黙認している中ロ両国が、北の核への執念を終わらせる実質的で信頼性のある手段を取る必要がある。

From thediplomat.com

[2016年10月 4日号掲載]

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