最新記事

テクノロジー

中国でiPad欲しさの過激事件が頻発

iPad2欲しさに内臓を売り払う少年まで登場した中国で、今度はハッカーが手作りした本物そっくりの偽者が登場

2011年7月13日(水)18時33分
エミリー・ロディッシュ

大胆公開 紙と定規を使ってゼロから作り上げたiPadもどき COURTESY OF YOUKU

 アップルのiPadを手に入れるために、人はどこまでやるのか。中国では、その答えともいえる心穏やかでない事件がいくつも浮上している。

 6月末には、ある10代の男性がiPad2を買う金を稼ぐために、自分の腎臓を売り払ったことが発覚した。彼はネット上で接触してきた臓器売買のブローカーの仲介で、4月に右の腎臓を摘出。数日後、新品のiPad2とノートパソコンを持ち帰った少年を不審に思った母親が問い詰めたところ、白状したという。

 その直後、今度はiPhone4を買ってくれれば処女を捧げる、と申し出た少女がいたことも忘れてはならない。彼女は中国版ツイッター、Weiboに「私の夢はiPhone4を買うこと。でもパパが買ってくれないの。誰か私にプレゼントしてくれる人はいない? お礼に大切にしてきた私の純潔をあげるわ」と、自らの写真と共に投稿した。

 北京のアップルストアでは5月、iPad2を買いに来た客たちが奪い合いを始め、乱闘騒ぎに発展。行列に割り込む人を止めようとする店員とも小競り合いが起き、4人が負傷する事件が起きた。

クールなデザインは本物も顔負け



 そして今週、こうした事例ほど物騒ではないものの、同じくらい突飛なニュースが飛び込んできた。ある中国人ハッカーがiPadを自分で作ったというのだ。

 もっとも、この手作りiPadはマイクロソフトのウィンドウズOSを使っているので、厳密にはiPadではない。しかしそれはタッチスクリーンを備えたタブレット型端末であり、見た目もiPadにかなり似せている。しかもこれが、ちゃんと使えるのだ!

 この中国人ハッカーがどうやってこのタブレットを作ったかははっきり分からないが、古いノートパソコンの部品をつなぎ合わせたようだ。出来上がるまでの様子は、中国の動画共有サイトYouKuで公開されている。



GlobalPost.com特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、加・メキシコ首脳と貿易巡り会談 W杯抽

ワールド

プーチン氏と米特使の会談「真に友好的」=ロシア大統

ビジネス

ネットフリックス、ワーナー資産買収で合意 720億

ビジネス

米国株式市場=小幅高、利下げ期待で ネトフリの買収
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中