最新記事

中東和平

オバマ演説でイスラエルは損したか

パレスチナのアッバスが賞賛しイスラエルのネタニヤフが批判する演説は、本当にパレスチナに得な中身なのか

2011年5月26日(木)10時29分
ダン・エフロン(エルサレム支局長)

損得勘定 オバマは中東和平交渉でイスラエルに譲歩を迫ったが(5月19日) Jim Young-Reuters

 オバマ米大統領は先週、中東政策に関する演説を行い、イスラエルとパレスチナの和平交渉をめぐる見解を示した。どちらが得をし、どちらが損をしたのかは、中東問題では普通、双方の反応を見れば分かる。イスラエルのネタニヤフ首相はオバマの演説を批判し、パレスチナ自治政府のアッバス議長は称賛した。ではイスラエルが損をするのかといえば、今回はそう単純には割り切れない。

 オバマは今回、多くの重要な問題でイスラエル側に立った。過去2年間の方針を変えてユダヤ人入植活動の即時凍結には触れずに交渉再開を呼び掛けた。イスラム原理主義組織ハマスがパレスチナ自治政府に参加するのは問題だと指摘した。パレスチナが9月の国連総会で国家承認決議の採択を求めないよう戒めもした。...本文続く

──ここから先は5月25日発売の『ニューズウィーク日本版』 2011年6月1日号をご覧ください。
<デジタル版マガストアでのご購入はこちら
<デジタル版Fujisan.co.jpでのご購入はこちら
<定期購読のお申し込みはこちら
 または書店、駅売店にてお求めください。

特集は創刊25周年記念第3弾「嫌われる大国、中国の正体」。選りすぐりニュース100本と在北京アメリカ人ジャーナリスト、本誌コラムニストの論考から「不可解大国」の本質に迫ります。
■米中「世紀の対決」回避への知恵
■21世紀になってもいまだに奴隷労働がある
■上海はなぜ世界の金融センターになれないか、ほか

他にも
■アッバスvsオバマ、舞台裏の攻防戦
■IMFトップ暴行疑惑、その一部始終
■「自殺幇助は合法」スイスの流儀、など
<最新号の目次はこちら

[2011年6月 1日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:トランプ氏なら強制送還急拡大か、AI技術

ビジネス

アングル:ノンアル市場で「金メダル」、コロナビール

ビジネス

為替に関する既存のコミットメントを再確認=G20で

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型ハイテク株に買い戻し 利下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ暗殺未遂
特集:トランプ暗殺未遂
2024年7月30日号(7/23発売)

前アメリカ大統領をかすめた銃弾が11月の大統領選挙と次の世界秩序に与えた衝撃

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】
  • 2
    BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も
  • 3
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子どもの楽しい遊びアイデア5選
  • 4
    キャサリン妃の「目が泳ぐ」...ジル・バイデン大統領…
  • 5
    地球上の点で発生したCO2が、束になり成長して気象に…
  • 6
    カマラ・ハリスがトランプにとって手ごわい敵である5…
  • 7
    トランプ再選で円高は進むか?
  • 8
    拡散中のハリス副大統領「ぎこちないスピーチ映像」…
  • 9
    中国の「オーバーツーリズム」は桁違い...「万里の長…
  • 10
    「轟く爆音」と立ち上る黒煙...ロシア大規模製油所に…
  • 1
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラニアにキス「避けられる」瞬間 直前には手を取り合う姿も
  • 2
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを入れてしまった母親の後悔 「息子は毎晩お風呂で...」
  • 3
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」、今も生きている可能性
  • 4
    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…
  • 5
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理…
  • 6
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子…
  • 7
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 8
    「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連…
  • 9
    「宇宙で最もひどい場所」はここ
  • 10
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った猛烈な「森林火災」の炎...逃げ惑う兵士たちの映像
  • 3
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」基地に突撃...猛烈な「迎撃」受ける緊迫「海戦」映像
  • 4
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 5
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラ…
  • 6
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 7
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを…
  • 8
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」…
  • 9
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 10
    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中