最新記事

ドキュメンタリー映画

【独占】マララさんが映画を通して全世界に伝えたかった、アフガン女性たちの闘い

For Malala Yousafzai, ‘Bread & Roses’ is Personal

2025年01月08日(水)15時30分
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)

ドキュメンタリー映画『ブレッド&ローズ』のシーンより APPLE TV+

ドキュメンタリー映画『ブレッド&ローズ』より APPLE TV+

──マララ、映画とアートはメッセージを広める上でどう役に立つだろうか。

多くの女性が教育や仕事の権利のために大変な努力をしてきた今、家に閉じ籠もる生活など想像できない。

彼女たちは1990年代後半のタリバン政権について、母親や年上の女性からしか聞いたことがない。自分が再び同じ抑圧的な政権の下で暮らすことになるとは、思いもしなかった。


だからデモをし、スローガンを掲げ、女性に基本的人権を与えるようタリバンに訴えている。タリバンは彼女たちを恐れ、デモをしてる姿さえ見たくないのだろう。スプレーを噴射し、殴りつけ、刑務所に入れようとしている。

このドキュメンタリーを通じて彼女たちの声を大きくし、彼女たちを見える存在にするのは一種の抵抗だ。

──サフラ、アートは政治的主張になり得ると思う?

物語を伝えるツールや映画には社会と世界、未来の世界に変化をもたらす力があると私は信じている。

3年半前にアフガンがタリバンの手に再び渡って以降、タリバンは学業再開を禁止するなど女性の権利や自由を徐々に奪っていった。

その後、アフガン女性に起きていることに対して大きな沈黙があった。彼女たちの境遇は他の国々には影響しないと考えている人もいると思う。

でも私たちはテロリストを信用すべきではない。アフガン女性は今日高い代償を払っていて、世界は明日代償を払うかもしれない。子供たちと世界の未来を考えなければならない。そのとき、このドキュメンタリーは権利擁護のツールになり得るだろう。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:欧州で増加する学校の銃乱射事件、「米国特

ビジネス

豪サントス、アブダビ国営石油主導連合が買収提案 1

ワールド

韓国、第2次補正予算案を19日に閣議上程へ 景気支

ワールド

米の日鉄投資計画承認、日米の経済関係強化につながる
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 3

    なぜメーガン妃の靴は「ぶかぶか」なのか?...理由は…

  • 4

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 5

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    なぜメーガン妃の靴は「ぶかぶか」なのか?...理由は…

  • 5

    ホルモンを整える「ヘルシーな食べ物」とは?...専門…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 3

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    メーガン・マークル、今度は「抱っこの仕方」に総ツ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:非婚化する世界

特集:非婚化する世界

2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?