最新記事

米大統領選

富豪ロムニー候補は「貧困層に関心なし」

共和党の指名獲得レースで快走中のロムニーだが、社会の最底辺層には共感ゼロ

2012年3月6日(火)16時06分
ティム・フィッツサイモンズ

富豪ボケ? アメリカは福祉が充実しているので貧困層は大丈夫、と言ってのけたロムニー Mike Carlson-Reuters

 1月31日に行われたフロリダ州の予備選で圧勝し、共和党の指名獲得レースでトップを快走中のミット・ロムニー。だが、安心するのはまだ早い。翌朝、CNNのインタビューに応じたロムニーは早速、対立候補から格好の攻撃材料にされそうなネタを提供した。

 ロムニーは、自分が大統領の座を目指すのは中間層を救うためだと語った。全米のトップ0.0006%に入る大富豪として、一般庶民の気持ちがわからないと常々批判されていることを考えれば、当然の戦略かもしれない。

 問題はその後、超貧困層について触れた部分だ。「セーフティーネットがあるから、極貧層のことは心配していない。セーフティーネットに修正が必要ならそうするつもりだ」と、ロムニーは語った。「大富豪層についても心配していない。彼らは大丈夫だ」
 
 極貧層をないがしろするような発言は、これだけではない。 「極貧層に重点を置くこともできるが......私の焦点はそこではない。貧しいことがよくないのは間違いないが」と、ロムニーは繰り返した。

 さらに、民主党陣営は「貧しい人々の窮状」について選挙戦で訴えるだろうが、自分にとっての焦点は「中流層のアメリカ人であり、退職して社会保障で暮らす人、仕事を見つけられない人、大学進学をめざす子供をもつ親たち」だと改めて強調。「彼らこそオバマ時代に最も傷つけられた人たちだ」

 番組のホスト役のソレダッド・オブライアンは、大勢のアメリカ人が貧困で「苦しんでいる」と語り、彼らはこの発言を「変」だと感じるだろうと指摘した。

 だがロムニーは「アメリカにはセーフティーネットがふんだんにある。食料配給券にメディケイド(低所得者向けの医療保険制度)、住宅補助など貧困層を支える制度がある」と反論。「今、本当に苦しんでいるのは中間層のアメリカ人であり、彼らは自分たちのために経済を動かしてくれる人を必要としている」


GlobalPost.com特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国ファーウェイ、上期は32%減益 多額の研究開発

ワールド

TSMC、企業秘密管理システムを欧米企業に販売へ=

ワールド

ウィッカー米上院議員が訪台、「台湾に自由の権利ある

ワールド

タイ憲法裁、ペートンタン首相の失職認める 倫理規定
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ」とは何か? 対策のカギは「航空機のトイレ」に
  • 3
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 4
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 5
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 6
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 7
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 8
    「ガソリンスタンドに行列」...ウクライナの反撃が「…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    米ロ首脳会談の後、プーチンが「尻尾を振る相手」...…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 3
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 4
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 5
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 6
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 7
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 8
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 10
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中