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アメリカ政治

ペイリン、得意の造語でイスラム差別?

2010年7月21日(水)17時57分
Newsweek

■困惑
 ツイッターでのペイリンの発言は、イスラム教に対する悲しいほどの無知の表れだと、歴史家でブロガーのユアン・コールは指摘する。とはいえ、無知かどうかは関係ない。そもそも、アメリカ建国の父たちは宗教の自由だけでなく、ムスリムへの寛容さに具体的に言及していたのだから。


 ニュ-ヨークでのモスク建設を禁じることは、アメリカ合衆国の建国理念に反する。建国の父たちは宗教の自由を語る際に明確にイスラム教に言及していた。(中略)彼らは宗教的行為と政治的忠誠心を明確に区別し、英国国教会の信者以外にも宗教の自由を認めていた。発言を撤回せよ、サラ。


■冷笑
 右派の異端で、ジョージ・W・ブッシュ前大統領のスピーチライターを務めたデービッド・フラムは、"refudiate"というペイリンの造語を笑う世論に注目している。この単語が今後も使われるとは思わないが、ペイリンは過去にもある単語の意味に重要な変化をもたらした功績があると、フラムは言う(ペイリンは大統領選の期間中、"words"(言葉)と言うべき場面で"verbiage"(不必要に言葉数が多いこと)という単語を使用。しかも、発音も間違っていたため大きな話題となった)。


  多くの政治家や一般の人々が、ペイリンと同じ意味で"verbiage"という語を使うようになり、ペイリンと同じ発音をするケースもある。まさにトレンドだ。ペイリンのおかげで、質問をはぐらかしたり、事実を隠蔽したり、人をだます際の言葉遣いを皮肉るために使われていた単語が、ただの「言葉」という意味で使われるケースが増えている。ペイリンらしい成果だ。

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