最新記事
進化

人類のアルコール好きの起源は進化にあった...「酔っ払い猿」が示す、人類の進化の新事実とは?

The Human Ape and Alcohol

2025年10月9日(木)16時10分
スー・キム(ライフスタイル担当)

「熟して発酵した果物の位置を特定し、素早く摂取することを助ける感覚・行動メカニズムの進化にメリットがあったことを示唆している」

アルコール消費はカロリー摂取に役立ち、ひいては生き残りに貢献したのではないかと、ダドリーは指摘する。アルコールに引かれる仕組みは、現代の人類にも残っているのかもしれない。「人間が酒を飲み、時に過剰に飲酒する傾向はいわば『進化上の二日酔い』だ」


「今後の研究では、果実中のエタノールと糖分の摂取に関する霊長類の選択行動を評価し、果食動物全般のアルコール代謝遺伝子のゲノム解析を行うつもりだ」


Reference

Maro, A., Sandel, A. A., Blaiore, B. Z. A., Wittig, R. M., Mitani, J. C., & Dudley, R. (2025). Ethanol ingestion via frugivory in wild chimpanzees. Science Advances, 11(38). DOI: 10.1126/sciadv.adw1665

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY連銀総裁、年内追加利下げを支持 労働市場に減速

ワールド

米ロ、ウクライナ和平への努力継続 ロ補佐官が勢い消

ワールド

トランプ氏、12日にエルサレム訪問の見通し=イスラ

ワールド

ガザ停戦、イスラエル閣議決定後24時間以内に発効=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル賞の部門はどれ?
  • 3
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 4
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 5
    50代女性の睡眠時間を奪うのは高校生の子どもの弁当…
  • 6
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 7
    史上最大級の航空ミステリー、太平洋上で消息を絶っ…
  • 8
    米、ガザ戦争などの財政負担が300億ドルを突破──突出…
  • 9
    【クイズ】イタリアではない?...世界で最も「ニンニ…
  • 10
    底知れぬエジプトの「可能性」を日本が引き出す理由─…
  • 1
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 6
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 7
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 8
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 9
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中