トランプやマスクが目指す「人類の火星到達」の本当の実現度...彼らが見落とす宇宙旅行の「現実」とは?

ALL SYSTEMS GO

2025年5月15日(木)17時10分
ジョシュア・レット・ミラー(本誌調査報道担当)

「新しい政権が誕生して、状況は多少変わるかもしれない」とハリスは語る。今後10~15年のうちに地球と月の間でエコシステムが発展し、さらに火星へと拡大されるだろうと、彼は強く期待している。

「最近は宇宙をめぐって熱気がみなぎっている。民間企業がその動きを牽引するだろう。(人や活動の中継基地・拠点となる)軌道プラットフォームや軌道上の製造施設が実現し、さらには月の鉱物資源の採掘さえ可能になるかもしれない。未来は誰にも分からない。宇宙に関しては、夢を見ることに限界はない。新しい宇宙経済は既に始まっていて、数年でますます活気づくはずだ」


著名な天体物理学者でNASAの諮問委員会のメンバーを務めたこともあるニール・ドグラース・タイソンは、ブッシュ元大統領の火星探査計画が実現しなかったのは、1989年にソビエト連邦の崩壊が始まってヨーロッパに平和が広がったからだと語る。「目に見える脅威を失い、私たちは動機も失った。近いうちに人類が火星に行くとしても、大統領が行くと宣言したからという単純な理由ではないだろう」

より現実的な動機は中国になるだろうと、タイソンは続けた。中国は30年に火星の表面で採取した岩石や土壌のサンプルを地球に持ち帰ることを目指している。NASAも今年1月、無人火星探査車「パーシビアランス」が採取したサンプルの回収について、26年後半に計画を確定させる意向を明らかにした。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米12月CPI前年比2.7%上昇、予想と一致 食品

ワールド

韓国前大統領に死刑求刑、戒厳令巡り特別検察

ビジネス

JPモルガン、10─12月期利益が予想上回る トレ

ワールド

トランプ氏、イラン国民に抗議デモ継続呼びかけ 「支
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救った...実際の写真を公開、「親の直感を信じて」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    飛行機内で「マナー最悪」の乗客を撮影...SNS投稿が…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「お父さんの部屋から異臭がする」...検視官が見た「…
  • 8
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 7
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中