水にはどんな「機能」があるのか?...「水の可能性」研究を続ける赤塚植物園グループの挑戦
赤塚植物園が運営している里山庭園「レッドヒルヒーサーの森」
<農業から水産業、さらには環境再生まで――「水の機能」による持続可能な社会の実現を目指す、赤塚植物園グループの挑戦とは?>
日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。
私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
気候変動の進行や環境破壊、資源の枯渇といった地球規模の課題が深刻さを増す中、限りある資源を有効に活用し、持続可能な社会を築く技術への期待が高まっている。
特に農業分野では、温暖化に伴う異常気象や水不足によって安定生産が困難になりつつあり、これらの課題にどう対応するかが重要なテーマだ。
こうしたなか、赤塚植物園グループでは、独自に開発した「FFCテクノロジー」という技術による「水の可能性」の探求を通して、持続可能な社会への貢献を目指している。
コスタリカの「幸福の木」がきっかけ
1961年に三重県津市の農家であった赤塚充良によって創業された赤塚植物園は、サツキや洋ランなどを中心に園芸事業を展開してきた企業。
1980年代に事業の一環としてコスタリカから輸入した「ドラセナ・マッサンゲアナ(通称:幸福の木)」の生育に苦戦したことをきっかけに「水の可能性」に目を向け、1984年から研究を開始した。
同社によると、FFCテクノロジーは「水の機能を活性化させる」技術。東京大学名誉教授・東京農業大学名誉教授の故杉二郎氏の指導を受けながら研究を続けて確立した技術で、研究を着想する原点となった水溶性二量体鉄塩(Ferrous Ferric Chloride)にちなみ、FFCテクノロジーと名付けられた。
酸化と還元のバランスを整えることで動植物の機能を高めたり、土壌の改質や水の活性化を促進することで、環境を改善したりする効果が期待できるという。
赤塚植物園グループでは、農業・畜産・水産・食品加工といった多様な産業分野において品質向上と環境負荷の低減を同時に実現するものとして、普及を推進している。
農業分野では収量や品質の向上、薬剤使用量の削減、気象災害への耐性向上、畜産分野や水産分野では、健康的な生育や死亡率低減、臭気の抑制などが確認されているという。
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