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熱中症対策の新常識、専門家が教える4つの方法──尿の色チェックから手のひら冷却まで

2025年8月26日(火)12時14分
杉田正明(日本体育大学体育学部 教授)*PRESIDENT Onlineからの転載

熱中症対策④:「AVA」を冷やす

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出所=『トップアスリートが実践している世界最強の健康マネジメント』(アチーブメント出版)

AVAは、皮膚に近い部分では、手のひら、足の裏、頬にあります。トレーニング後に、手のひらや頬が赤くなったりしますが、この3つを冷やすことで、効果的に深部体温を下げることができます。高温環境で深部体温が39.2℃に上がるまで運動を行った後、首や脇の下、鼠径部を氷で冷やした場合と、手のひら、足の裏、両頬を冷やした場合、まったく冷やさなかった場合について運動後30分後まで深部体温の推移を比較した研究があります。

救急ガイドラインなどでは、熱中症が疑われる場合には、首、脇の下および鼠径部に氷など冷たいものを当てるように言われていますが、手のひら、足の裏、両頬(AVA)を10~15℃のもので冷やした場合、深部体温が一番下がったのは後者のAVAがある箇所のほうでした。

なぜ10~15℃かというと、急激に冷やすと生命維持において重要な心臓や脳がびっくりして、下げないほうがいいと判断してしまうからだそうです。

手のひら冷却で、大リーグ投手のコントロールが改善

さらに興味深いのは、この分野の第一人者であるスタンフォード大学のクレイグ・ヘラー教授によると、懸垂や筋力トレーニングの合間に手のひらを冷やすことで、運動できる回数が増えるという実験結果があるうえ、手のひら冷却によって大リーグの投手のコントロールまで良くなったそうです。

そこで私は、先述のスポーツ庁の委託事業の一環として、手のひら、首、頭を冷却するツールを4年かけて開発し、東京オリンピックの選手村に常備しました。

これらのツールは、陸上、カヌー、ボート、スケートボード、近代五種、トライアスロン、テニス、セーリングなど、さまざまな競技の選手たちに活用してもらいました。

また、2022年には一般向けにも「Recovery PALM」「Recovery NECK」として発売され、現在ではゴルフ界をはじめ広く利用されています。

一般の方であれば、たとえば小さなペットボトルに水を入れて凍らせたものを持ち歩くだけでも十分です。

夏場に外出する際は、ペットボトルにハンカチを巻いて手に持ち、外気温が高くなってきたら、頬や首に当てて冷やすと良いでしょう。

newsweekjp20250826014051.jpg杉田正明『トップアスリートが実践している世界最強の健康マネジメント』(アチーブメント出版)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
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