「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
164 Miniature Schnauzers Saved From Horror—'Nothing Could Have Prepared Us'
しかし、NMDRのスタッフが今回目にしたのは、それらをも凌駕する悲惨さだった。
「過去18年間で2万4000匹以上を救出してきましたが、今回が最悪でした」とカタヴァ氏は語る。「心身ともにボロボロの犬たちがこれだけの数いたことに、ただただ打ちのめされました。苦しむ姿を見慣れている私たちでさえ、震えるような思いでした」
この日、NMDRは計165匹の犬──164匹のミニチュア・シュナウザーと1匹のパグを救出した。
「犬たちは、外に設けられた4×8フィート(約1.2×2.4メートル)の汚物まみれの囲いの中で生活していました。建材用の歪んだ鉄板が暑さや寒さを防ぐ唯一の『屋根』。地面には餌がそのまま撒かれ、水入れにはヘドロやネズミの死骸まで入っていました」
100匹以上の犬は毛玉が酷く、歩くことも、排泄することも、横になることすら苦痛を伴っていた。「ある犬は、水入れのボウルが毛に絡まり、まるで重りのように引きずっていたんです」とカタヴァ氏は振り返る。
現場を調査するうちに、なぜこのような虐待が起きたのかが見えてきたという。「おそらくこれらの犬たちは繁殖用に使われ、子犬はネットやペットショップで売られていたのでしょう。でも、繁殖が終わると放置され、汚物の中で生きるしかなかったのだと思われます」