「長すぎるスマホ」に影響を受けやすいのは女の子だった...「スクリーン時間」に警戒すべき理由とは?【最新研究】
The Screen Time Effect
コンテンツの種類による違いもある。教育系・レクリエーション系のコンテンツに比べて、ゲームはネガティブな結果との結び付きが著しく強いことが分かっている。
感情面の支援も忘れずに
ノーテルは親たちに対して、子供のデジタル機器使用を制限するツールを利用するよう勧めている。一方で、デジタル機器を長時間使用したがる子供には、感情面の支援も必要なのかもしれないと指摘している。
「子供のスクリーン時間の管理では、繊細なアプローチが必要だ」と、論文の筆頭著者であるニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)のロベルタ・バスコンセヨス講師もコメントしている。
「子供のスクリーン時間の長さと社会的・感情的問題の関係が双方向に作用することを念頭に置けば、親や教育者、政策決定者は、子供の健全な発達をより有効に支援できる」
ただし、スクリーンの前で過ごす時間の長さと感情面の健康との間に因果関係があると結論付けるのは早計だと、ノーテルはクギを刺す。
「大勢の子供たちを対象に実験を行い、スクリーン時間の長さを無作為に割り振って比較する方法を別にすれば、この研究の方法論は、因果関係の立証に最も近づいていると言っていい」と、ノーテルは述べている。
「とはいえ、親の育児スタイルなどほかの要因の影響を完全に排除することはできない」