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ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】

Chewing Gum Releases Microplastics Into Your Mouth, Scientists Warn

2025年3月29日(土)09時55分
イアン・ランドル(科学担当)

まず、それぞれのガムを1人の被験者が4分間噛み、唾液のサンプルを30秒ごとに採取し、最後にきれいな水で口をすすぐ。実験は各メーカーのガムで7回繰り返された。

2つ目の実験では、それぞれのガムからマイクロプラスチックが放出される速度を測定するため、20分間噛む間に唾液サンプルを繰り返し採取し、個別に分析を行なった。


 

フーリエ変換赤外分光法(Fourier-transform infrared spectroscopy)という技術を使って化学組成を調べながら、粒子を赤く染めて顕微鏡で数え、各サンプルに含まれるマイクロプラスチック粒子の数を測定(少なくとも20マイクロメートル幅のマイクロプラスチック粒子しか特定できなかったという実験の限界もあった)。

本研究の分析の結果、1グラムのガムから平均100個、最大で600個のマイクロプラスチックが放出されていることが判明した。

一般的なガム1粒の重さは約6グラムのため、最大で3000個ものマイクロプラスチックが口の中に放出される可能性がある。また、日常的にガムを噛む習慣がある人は、食品や飲料を通じて摂取するマイクロプラスチックの量がさらに増える可能性もある。

本研究の共同執筆者で、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で生物工学を専門としているリサ・ロウ氏は次のように驚きを語る。

「合成ガムの方がマイクロプラスチックの放出量が多いと予想していましたが、天然ガムとほぼ同量でした」

研究チームによると、どちらのガムにもポリエチレン(PE、ビニール袋に使用)やポリプロピレン(PP、食品包装などに使用)といったポリオレフィン(polypropylene)系のプラスチックが含まれていた。

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