なぜ自由を叫ぶ者が奴隷を飼った? アメリカの原罪と高貴な理想の衝突を描くドキュメンタリー
The Story of US
感傷主義に陥った戦争
バーンズは1953年にニューヨークのブルックリンで生まれた。父親のロバートは人類学者、母親ライラは生化学者という学術一家で、引っ越しを繰り返した末にミシガン州アナーバーに落ち着いた。母親はバーンズが11歳の時に癌で死んだ。
バーンズは若い頃から歴史書を読みふけり、17歳の誕生日に8ミリカメラをもらった。ニューズウィークの記事でハンプシャー大学(マサチューセッツ州)を知って入学し、映画製作で学位を取得。卒業と同時に製作会社フロレンタイン・フィルムズを設立し、映画監督としてスタートを切った。
次作で独立戦争を扱うと決めたのはオバマ政権末期で、いま振り返ると独立戦争と同じくらい遠い昔のことに思えるという。来年の建国250周年を目前にしての公開は想定外だった。第2次トランプ政権下で、過去の政治的暴力をめぐる国家的清算が進むさなかとあって、『アメリカ革命』はバーンズの最もタイムリーなプロジェクトの1つになった。
アメリカ人が教科書や博物館の展示で学ぶ独立戦争は、長い間に「感傷的」な存在になったと、バーンズは言う。「絶えず政敵に対抗する武器として使用......というか、悪用されてきた感傷主義と郷愁にまみれている。実際はずっと興味深くて複雑で、はるかに勇気づけられるのに」





