『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
The Challenge of “Last Samurai Standing”
──アクションシーンに対する藤井監督のスタンスは?
彼はルックや画(え)の映り方にも非常にこだわりますが、興味のベースは「芝居」にある。アクションをアクションっぽく撮ったところで、芝居、つまり感情がつながらなければ何も響かないですよね。
僕も派手なアクションを見せるより、どう止まるかを大事にしている。止まった時に芝居が起こせるので、その瞬間をどこで作るかが重要で。それを彼はよく理解している。
無骨が愁二郎に「やろうぜ」と来たとき、愁二郎はカーンと3回刀をはじく。僕は「来るな、来るな、来るな」という気持ちを言葉でなく動きで見せようと振り付けた。彼はそれを「拒絶だな」と理解し、そう画で捉えようとしました。
だから今回は、アクション監督を立てませんでした。それに近いことを僕がやった部分もありますが、監督と撮影監督を信じているからこそ、彼らに全権を持たせたかった。
──アクションプランナーとしてこだわった点は。
まずは構成をつくり「こういう画が欲しい」と考える。例えば曲がる弓の画が欲しくて調べたら、弓を曲げる技術を持つ「現代のロビンフッド」と呼ばれる人が北欧にいた。日本に招くのはさすがに難しいだろうなと感じていたところ、弓術で曲げられる人を千葉で見つけて、現場に来ていただきました。
宮﨑駿さんの『もののけ姫』で「魚のようにうねって跳ぶ」画を見て以来、僕はずっとその表現に引かれていた。だから今回、弓の躍り方をCG部に研究してもらいました。





