ニュース速報
ワールド

自民316議席、単独で3分の2確保 首相「責任ある積極財政」進める

2026年02月09日(月)07時10分

2月8日、都内の開票所で撮影。REUTERS/Manami Yamada

[‍東京 9日 ロイター] - 第51回衆議院選挙は8日午‌後8時に投票が締め切られ、NHKなど国内主要メディアによると、自民党が単独で316議席を獲得、定数465議席の3分の2を上回った。連立相手の日本維新の会と合わせて352議席を確保、絶対安定多数の261議‌席を大きく超えた一方、最大野党の立憲​民主党と公明党が合流して誕生した中道改革連合は選挙前の半分以下に議席を減らした。参政党が議席を上積みし、消費減税を唯一掲げなかったチームみらいが新たに議席を確保した。

 自民党の議席は、現在の小選挙区・比例代表制が導入された1996年以降で最多となる。国会の常任委員会で委員長ポストを独占し、委員の過半数を確保できる「絶対安定多数‌」を超え、参議院で否決された法案の再可決や憲法改正発議も可能になる。

高市早苗首相(自民党総裁)は自身への信を問う選挙と位置付け、与党で過半数を勝敗ラインに設定していた。持論の積極財政が加速するとの見方から、円安・金利上昇に拍車がかかる可能性がある一方、野党の協力を取り付ける必要がなくなり、財政拡張圧力が生じにくく金利・為替とも安定するとみる向きもある。

高市首相は8日夜、出演したラジオ番組で、「責任ある積極財政」が最も進めたい政策と強調した。「特に危機管理投資、成長投資、これは今、手を付けないと間に合わない」とした。南鳥島沖の海底からレアアース(希土類)を含む泥の試掘に成功したことに言及し、「しっかりと米国にも参加をし​てもらい、スピードアップしていきたい」と語った。また、テレビ番組では飲食料品⁠の消費税を2年間ゼロにするという自民党が掲げた公約に触れ、「新規国債は発行しない。国民会議で検討を加‍速することになる」と述べた。

NHKによると、自民党は316(公示前198)、連立を組む維新は36(同34)中道は49(同172)を獲得する見通し。中道は安住淳共同幹事長のほか、党重鎮の小沢一郎氏や岡田克也氏が相次いで選挙区で敗北した。

テレビ番組に出演した自民党の鈴木俊一幹事長は「高市総理が進めようとする責任ある積極財政や防衛力・外交力の強化など、そうした政策に対するその期待、それを推し進‍めるのは自由民主党ということで支持をもらったのではないか」と述べた。「野党の考えにもしっか‍り耳を傾‌けていくのが基本的姿勢。(国民民主に)協力いただけけるとことは協力いただきたい‍」と語った。小林鷹之政調会長は、消費税の減税について「実現に向けて検討を加速していく。超党派で構成する国民会議でしっかりと関係者の意見を聞きながら、実現に向けた検討をスピードアップしていく」と語った。国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「(自民党と)協力できるところはしっかりと協力していく」とした。

今回の選挙には1284人が立候補し、小選挙区289、比例区176を争った。物価高対策が主要⁠な争点となる中、与野党とも消費減税を公約に掲げた。自民党の連立相手が公明党から日本維新の会に変わり、立憲民主党と公明党が中道を立ち上げてから最初の衆院選でもあった。

日本の主要⁠メディア各社が世論調査や情勢取材を踏まえた事前の報道で‍も、選挙戦序盤から終盤まで自民党が優位だった。

同盟国・米国のジョージ・グラス駐日大使は、ソーシャルメディアのXに祝意を投稿。「トランプ大統領が改めて築いた日米の強固なパートナーシップを引き継ぎ、両国の協力関係をより一​層強化することを楽しみにしている」とした。トランプ大統領は選挙前、高市氏を全面的に支持すると表明していた。

各政党の獲得議席予想は以下の通り。数字はNHK。

  9日午後6時時点

選挙前勢力

自民 316 198

中道 49 172*

維新 36 34

国民 28 27

共産 4 8

れいわ 1 8

減ゆ 1 5

参政 15 2

保守 0 1

社民 0 0

みらい 11 0

無所属 4 10

定数 465 465

 *中道の選挙前勢力は候補者のいない立民、公明の議員を含む

(鬼原民幸、山口貴也、竹本能文、小宮貫太郎、久保信博 編集:田中志保)

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米石油大手幹部、エネ市場動揺悪化の公算大と政権に警

ワールド

再送-トランプ氏、イランと接触と発言 交渉には懐疑

ワールド

トランプ氏、ホルムズ海峡警備で協力要求 「7カ国と

ワールド

英首相、ホルムズ海峡巡りトランプ氏と協議 カナダ首
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目のやり場に困る」衣装...「これはオシャレなの?」
  • 3
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングアップは「2セット」でいいのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    機内で「人生最悪」の経験をした女性客...後ろの客の…
  • 6
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 7
    ぜんぜん身体を隠せてない! 米セレブ、「細いロープ…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 10
    50代から急増!? 「老け込む人」に共通する体の異変【…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中