約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・スウィフト「原盤権」をめぐる6年の闘いに幕
A Taylor’s Victory
今回、この6枚の原盤権をシャムロックから買い取ったことで、スウィフトは自分の楽曲に関する全ての権利(ミュージックビデオからアルバムアート、コンサート映像なども含む)を手に入れたことになる。
「自分の音楽を、誰にも条件を付けられることなく、完全に自由に使えるようになりたいとずっと思っていた。そのために懸命に努力してきた」と、スウィフトはファンに向けた手紙に書いている。
ビリオネアに正式認定
スウィフトの総資産額は現在、推定16億ドル。フォーブス誌は23年に彼女をビリオネア(資産額10億ドル以上の富豪)と認定した。23年3月から24年12月まで続いた「エラズ・ツアー」では、史上最大の約20億ドルを稼ぎ出した。
ビルボード誌によると、スウィフトが今回、初期のアルバム6枚の原盤権獲得に費やした金額は3億6000万ドルとされる。いくらビリオネアでもかなりの金額だが、これによりスウィフトの収入は増えるだろうと、専門家は語る。
「(6枚の権利が)シャムロックに所有されていたとき、スウィフトはその楽曲が映画やテレビに使用されることを拒否していたが、今後は心置きなく許可できるだろう」と、ニューヨーク大学のラリー・ミラー教授は解説する。