多様性にこだわり続ける同性愛者・有色人種の「リアリティー番組の帝王」...大切にしている金言とは?
Reality Royalty
「私は野心的な人間だが、神の導きも信じている」と、キングは言う。「神はね、私たちに小さな声でささやくんだ。その声を聞き取るには、常に冷静でいなければならない。そして実際にそうしていたら、カルロス、前に進みなさいという神の声が聞こえてきた」
「金銭的な成功もいいが、それで満足してはいけない、変化をもたらす存在になろう。そう思って自分の会社を立ち上げた。それがKREだ」
自身もカメラの前に立つ
KREでの最初の大型プロジェクトは、TVワンで放映された『ハリウッド・ディーバ』だった。
この作品ではゴールデン・ブルックス、ポーラ・ジャイ・パーカー、エリゼ・ニールらの黒人女優が、自分自身の歩みや人生を視聴者と共有することになった。3シーズン続き、KREが業界で一目置かれる存在となるきっかけとなる。
彼はその後も多様なプロジェクトを手がけたが、なかでも最大の成功の1つが『ラブ&マリッジ』シリーズだ。
このシリーズは19年に、オプラ・ウィンフリーのケーブル局OWNで『ラブ&マリッジ:ハンツビル』としてスタートした。もっと多様な人々の生きざまをリアリティー番組で見せたいという強い思いから生まれた番組だ。
「私は、この業界ではまだ少ない同性愛を公表している黒人男性だ。だからこそ多様な物語を伝えていくことをKRE創設時の理念に掲げた。人種やセクシュアリティーの多様性と同時に、男性も女性も平等にスポットライトを浴びられるようにしたい」と、キングは言う。「それでこそ本当の多様性だと、私は思う」