SFドラマは何でもありなのが魅力...感情を出さない俳優が演じるのはメロドラマを愛するロボット?
Letting Creativity Flow

主演のアレクサンダー・スカルスガルド。マーダーボットでは製作総指揮も務めている。 Fred Duval-shutterstock
<人気SF小説の実写版に主演するアレクサンダー・スカルスガルド。彼が演じるアンドロイドの魅力とは>
アップルTVプラスで配信が始まった新ドラマ『マーダーボット』で、自律性を持つ人型警備ロボットを演じるアレクサンダー・スカルスガルド。「私は48年間、感情を表に出さないように生きてきた。(今回のために)いい準備になったよ」と笑う。
マーダーボット(殺人ボット)は自分を管理するシステムをハッキングして自由意思を獲得したが、それを隠したまま、人間のために危険な任務を遂行する。一方でメロドラマにはまっている。「マーダーボットはメロドラマを人類学の研究として見ているのだろう。安全な距離を保ちながら、人間や人間性を理解する1つの方法だ」
このプロジェクトにスカルスガルドが魅力を感じた理由の1つは、SFというジャンルだ。「制限がない。SFドラマを作るときは地球のルールや制約に縛られないから、創造性を自由に発揮できる」
真正面からのヌードシーンについては、マーダーボットが「恋愛をすることはないだろう」が、性器のない姿が多くのことを物語っているという。「マーダーボットはただ1つの目的、警護のためだけに作られた。彼に性器は必要ないだろう?」。本誌H・アラン・スコットが聞いた。
──『マーダーボット』のどんなところに引かれたか。
とても意外性のあるキャラクターだ。マーダーボットという名のアンドロイドが主人公のSFアクションアドベンチャーと聞いて、『ロボコップ』のようなアドレナリン全開の作品かと思ったが、実際は社交不安症でメロドラマ好きのアンドロイドだった。