最新記事
音楽

【インタビュー】ガレージロックの雄、ザ・ハイヴスが11年ぶりに帰還...新作に込めた想いとは?

Tour de Force

2024年9月13日(金)16時00分
ライアン・スミス(本誌エンターテインメント担当)
ザ・ハイヴスは退屈とは無縁の熱いパフォーマンスで世界中のファンを魅了し続ける MIKE LEWIS PHOTOGRAPHYーREDFERNS/GETTY IMAGES

ザ・ハイヴスは退屈とは無縁の熱いパフォーマンスで世界中のファンを魅了し続ける MIKE LEWIS PHOTOGRAPHYーREDFERNS/GETTY IMAGES

<スウェーデン発の人気バンド、ザ・ハイヴスが11年ぶりの新作。ガレージロックの王者が明かした熱い魂>

スウェーデンのロックバンド、ザ・ハイヴスはロック界のオリンピアンだ。ほぼ4年ごとにニューアルバムを発表し、続いて世界ツアーという形の「ウィニングラン」で、ガレージロックの王者の座を不動のものにしてきた。2012年の『レックス・ハイヴス』までは──。

彼らは昨年、11年ぶりに6作目となるニューアルバム『ザ・デス・オブ・ランディ・フィッツシモンズ』を発表。フィッツシモンズはバンド結成のきっかけをつくった「第6のメンバー」で、今もバンドを陰で支えているという謎の人物。新作は彼が失踪したとの設定で、批評家の絶賛を浴びた。


リードギターのニコラウス・アーソンとドラムスのクリス・デンジャラスはこの夏、アメリカ公演を前に本誌の取材に応じた。アーソンによれば、11年といっても「ただの数字」、間が空いたのは主にコロナ禍のせいだという。一方、デンジャラスは「ハプニングもあった」と語った。胃の大手術を受け「長い間入院して、なんとかまた演奏できる状態になった頃、パンデミックが起きた」のだ。

間が空いても、ファンの反応はそれほど心配しなかった。「俺たちは自分たちが聴きたいレコードを作る。永遠に誇れる作品にしたい」とデンジャラスは言った。「俺たちがいいと思うなら、多分みんなもいいと思うだろう。実際、アルバムは大好評だった」

メンバーは総勢5人。2人のほかに、アーソンの弟でリードボーカルのハウリン・ペレ・アームクヴィスト、リズムギターのヴィジランテ・カールストロエム、ベースのザ・ヨハン・アンド・オンリー(13年に脱退したドクター・マット・ディストラクションに代わって加入)がいる。

本誌の取材から間もない8月7日、5人はサンディエゴのペトコ・パークでアメリカのロックバンド、フー・ファイターズの公演に参加。9~10月は北米ツアーでカナダのトロントからアメリカのアトランタまで、続いてメキシコとブラジルも回る予定だ。

常にステージに全力投球

フー・ファイターズとの共演は「最高だった」とデンジャラス。「本当に楽しくて、観客も大勢いた。フー・ファイターズはすごくいいバンドで、メンバーもいい奴ばかり。彼らとは20年来の友人で、お互いにいい演奏がしたいし、できる。だから最高にロックな夜になる」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 7
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 8
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中