最新記事
韓国

世界で人気高まる韓国ドラマ 過熱する制作現場で市民とのトラブルも

2023年5月2日(火)12時24分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
パク・ウンビン

パク・ウンビン主演『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の撮影風景 MBCNEWS / YouTube

<騒音などのトラブルから撮影スタッフを住民が襲う事件も──>

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、4月24日から国賓として米国を訪問した。ホワイトハウスに到着したユン大統領の最初の会談相手はバイデン大統領や米政府関係者ではなく、意外にもネットフリックスのテッド・サランドスCEO。そのなかで同CEOは、今後4年間で韓国のドラマや映画、リアリティーショーなどに25億ドル(約3,418億円)を投資する方針を明らかにしたという。これはネットフリックスが韓国に進出した2016年から昨年までの投資額の約2倍にあたるものだ。

ネットフリックスに限らず、多くの動画配信サービスでは韓国ドラマが人気だ。それだけに、韓国のドラマ制作現場では、ヒットコンテンツを生み出そうというプレッシャーからか、撮影中の一般市民とのトラブルが続発している。ハンギョレ新聞など韓国メディアが報じた。

パク・ウンビン新作で撮影スタッフが襲われる

ソウル恵化警察署は、明け方のドラマ撮影現場にレンガを投げた容疑で40代の男性を在宅起訴し捜査していると明らかにした。容疑者は先月26日午前3時25分にソウル鍾路区昌信洞でドラマ『無人島のディーヴァ』撮影現場にレンガを投げ、20代の女性スタッフを負傷させた疑い。女性スタッフは、命に別状がないという。警察の調査で容疑者は「撮影の照明の明かりと騒音のためにイライラしていた」と供述したという。

『無人島のディーヴァ』は、昨年ネットフリックスでもっともヒットした韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で爆発的人気を集めた主演女優パク・ウンビンの次回作。4月28日に行われた韓国の映画やテレビ番組の優秀作品を表彰する百想芸術大賞でテレビ部門の大賞を受賞したパク・ウンビンの新作ということで世界的にも注目を集めている。

今回のトラブルについて制作会社のBARAM PICTURESは「このようなことが再発しないように、さらに細心の注意したい」と発表している。

トラブル発生のたびに"再発防止"を約束

トラブルが起きるたびに、制作会社は"再発防止"を約束するが、この『無人島のディーヴァ』以外にも今年に入って少なくとも3件の撮影現場での一般市民とのトラブルが起きているという。

対談
為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 セカンドキャリアの前に「考えるべき」こととは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、EU産ブランデーに最大34.9%関税 主要コ

ビジネス

TSMC、熊本県第2工場計画先延ばしへ 米関税対応

ワールド

印当局、米ジェーン・ストリートの市場参加禁止 相場

ワールド

ロシアがウクライナで化学兵器使用を拡大、独情報機関
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 7
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    「コメ4200円」は下がるのか? 小泉農水相への農政ト…
  • 10
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 5
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 6
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 7
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 8
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 9
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 10
    ロシア人にとっての「最大の敵国」、意外な1位は? …
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中