最新記事
韓国社会

「萌え萌えきゅん」は日本アニメ好きな韓国に定着するか? ソウルにメイドカフェがオープン

2023年3月16日(木)18時35分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
ソウルにオープンしたメイドカフェのメイドたち

ソウルにオープンした「日本式」メイドカフェが韓国で話題に。SBS 뉴스 / YouTube

<日韓首脳会談に合わせるかのように「日本型」メイドカフェがソウルにオープン>

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の日本初訪問を翌日に控えた3月15日、韓国ソウルの北西部にある麻浦区でメイドカフェが開業した。

完全予約制で営業するというこのメイドカフェは、3月13日から予約受付を開始。オープン初日の15日には3月分の予約がいっぱいとなり、一時サーバーがダウンするほど人気を集めているという。SBSなど韓国メディアが報じた。

メイドには日本人名の子も

メイドの女性たちのプロフィールを見ると、名前がリム、ソクギュ、ナリといった韓国風のものから、ゆひろ、トウフ、晴れ、1号などなど、ユニークなネーミングまでさまざまだ。登録されたメイドの総数は28名で、毎日そのうち3、4名が勤務するという。日本型のメイドカフェをうたうだけあって、来店したお客のことを「ご主人さま」と呼び、オムライスなど注文されたフードメニューについては、テーブルでおなじみのフレーズ「おいしくな〜れ、おいしくな〜れ、萌え萌えきゅん」をやってくれる。

風俗店ではないかという懸念の声も上がったというが、メイドカフェ側は「接待を伴う接客行為は行わない」ということで、学生でも利用可能だとしている。

また、メイドカフェ側は「セクハラなどの行為があれば法的対応も辞さない」として、メイドをはじめとしたスタッフ、他の来店者も同意のない撮影を禁止。メイドのプライバシーを侵害するような行動や言動も退場処分になるという。カフェ側は、「マナーを守り、品格のある行動をお願いする」と呼びかけている。

若者が多い弘大のある麻浦区だが

メイドカフェは、秋葉原では外国人も含めて観光客も利用する人気スポットとして認知されているが、韓国での受け止め方は複雑だ。日本発祥の文化への抵抗感というより、女性を性商品化する日本のコスプレ文化への抵抗感が強い。

今回ソウルにオープンしたメイドカフェのある麻浦区は、弘益大学などの大学が立ち並ぶ若者の街、弘大(ホンデ)があるエリアだが、メイドカフェにある場所から徒歩5分で小学校もある。近隣の住人は「最初は健全に運営していても後から変わりかねない」「メイドカフェ目当てで、よそから来る男たちのせいで治安が悪くならないか心配だ」と懸念を示している。これを受けて、メイドカフェ側も「近くに幼稚園と小学校が多いため、子供たちと住民に不快な印象を与える服装を禁止する」と案内している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米ISS、コアウィーブによる90億ドル規模の買収計

ワールド

アラスカLNG事業、年内に費用概算完了=米内務長官

ワールド

アングル:高市政権、日銀との「距離感」に変化も 政

ワールド

世界安全保障は戦後最も脆弱、戦わず新秩序に適応をと
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 7
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 10
    若者は「プーチンの死」を願う?...「白鳥よ踊れ」ロ…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 7
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 10
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中