最新記事

エンターテインメント

NiziU、TWICEの仕掛け人J.Y.Parkの金言がこんなにも私たちに刺さるワケ 「餅ゴリ」は理想の上司だ

2020年11月25日(水)18時00分
平賀 充記(ツナグ働き方研究所 所長) *東洋経済オンラインからの転載

この演出も番組の見どころのひとつ。オーディションでは、勝ち残りの象徴としてペンダントが活用されています。指標ごとにキラキラに輝いた4つのペンダントトップと、そのトップをはめこむペンダントフレームがあって、4つのペンダントトップを集める=4つの指標をクリアする=キューブ型のペンダントが完成する=勝ち残りに近づくというわけです。

その指標をクリアするごとにJ.Y.Park氏が自らペンダントトップをカチッとはめてあげるのです。この儀式が感動的で、うれしくて泣きだすメンバーもいます。

この一連の演出にも、サーバントリーダーシップの考え方が組み込まれています。それは、可視化ツールにペンダントというアイテムを選んだこと。彼は若い女の子の視点に立って、何が刺さるギミックなのかを考えたうえで選択しています。こうしたちょっとした工夫からも、少女たちに心から誠実に接していこうという姿勢が垣間見えます。

彼が発する金言の数々は、「1人の人間としてあなたを尊重しています」という姿勢から漏れ出るのでしょう。

心理的安全性

サーバントリーダーシップをベースとして、メンバー1人ひとりのチカラを引き出しパフォーマンスを最大化していく。このプロセスは、

①まず関係性を作る
②心理的安全性を提供する
③内発的動機に点火する

という3ステップに分解されます。J.Y.Park氏の言葉を分析すると、この3ステップを実に忠実に実践していることがわかります。

例えば心理的安全性の提供。心理的安全性(Psychological Safety)とは、"他人の反応におびえたり、羞恥心を感じたりすることなく、自然体の自分をさらけ出すことのできる環境を提供する"という心理学用語です。ご存じかもしれませんが、あのグーグルが、最もパフォーマンスを発揮するチームの条件として発表したことで、一気に注目を集めるようになりました。

「1人ひとりが特別じゃなかったら生まれてこなかったはずです」という言葉に、その思いがこもっています。

「皆さんがここで26位になっても、脱落したとしても、皆さんが特別ではないということではありません。1位になっても26位になっても同じように特別です。このオーディションはある特定の目的に合わせてそこに合う人を探すだけで、皆さんが特別かどうかとはまったく関係ありません。1人ひとりが特別じゃなかったら生まれてこなかったはずです」と、J.Y.Park氏は、合宿で語りかけます。

たとえ脱落しても、自分の存在そのものを否定されるのではない。だからこそ思い切ってパフォーマンスできる。これって自分をさらけ出せる=心理的安全性の提供そのものです。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ユーロ圏企業、利益悪化を予想=ECB調査

ワールド

ユーロ圏製造業PMI、1月改定49.5 生産回復も

ワールド

独製造業PMI、1月改定49.1に上昇 「回復進行

ワールド

仏製造業PMI、1月改定51.2に上昇 生産の伸び
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 6
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 7
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 8
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中