最新記事

インタビュー

爆笑問題・太田光が語る六代目神田伯山「いずれ人間国宝に」「若い子も感動していた」

2020年2月21日(金)15時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

写真・橘 蓮二(『Pen BOOKS 1冊まるごと、松之丞改め六代目神田伯山』より)

<稀代の講談師・神田松之丞が六代目神田伯山を襲名。親交が深く、早くから注目してきた漫才師・タレントの太田光が、その「すごさ」を独占インタビューで語った>

神田松之丞から、六代目神田伯山へ――。2020年2月11日、人気・実力を兼ね備え、講談界を飛び出してテレビやラジオでも活躍してきた神田松之丞が真打に昇進した。

そんな稀代の講談師に早くから注目してきた1人が、漫才師・タレントの太田光(爆笑問題)だ。15日には、新宿末廣亭の六代目神田伯山真打昇進襲名披露興行に参加。口上も述べた。18日には、太田のラジオ番組『JUNK爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)に伯山が生出演し、爆笑問題の2人とトークを繰り広げている。
penbooks20200212kanda-booktop.jpg
このたび刊行された『Pen BOOKS 1冊まるごと、松之丞改め六代目神田伯山』(ペンブックス編集部・編、CCCメディアハウス)は、これまでの神田松之丞と、これからの六代目神田伯山のすべてがわかる1冊。同書では、放送作家の高田文夫、映画プロデューサーの鈴木敏夫(スタジオジブリ)らと共に、太田も松之丞改め六代目神田伯山の魅力を語っている。

同書から抜粋するシリーズの最終回である今回は、太田光のインタビュー「さらにうまくなれば、すごい怪物になる。」から一部抜粋して掲載する。

●抜粋第1回:六代目神田伯山が松之丞時代に語る 「二ツ目でメディアに出たのは意外と悪くなかった」
●抜粋第2回:松之丞改め六代目神田伯山の活躍まで、講談は低迷していた

◇ ◇ ◇

聞き手・九龍ジョー 構成・編集部

――Pen+『1冊まるごと、神田松之丞』では、タイミングが合わずお話を聞けなかったので、今回の書籍化ではぜひ、と思いまして。

太田 こんなとこ出てくるの、高田先生と俺しかいないでしょ(笑)

――松之丞さんも芸能界の後ろ盾は高田先生と太田のオジキだけだと常々言ってますね(笑)。出会った頃に、『慶安太平記』の音源を貸してほしいというやりとりがあったそうですが。

太田 『慶安太平記』を全部できるっていうからさ。俺は談志師匠の『慶安太平記』が大好きで、そこから講談をいろいろ聴いてたんだけど、講談って音源が少ないじゃないですか? だからもっと聴きたいと思って、貸してくれって言ったんですよ。そしたら発売してるCDを寄越しやがって(笑)

――「宇都谷峠」と「箱根の惨劇」が収録されているCDですね。

太田 そう。そこは談志で聴いてるからいいんだよ。そうじゃなくて、俺は音源化されていない部分を聴きたいんですよ。だから吹き込んでくれって言ったら、「それはちょっと勘弁してください」って(笑)

――松之丞さんもある程度完成した芸で聴いてほしかったんじゃないですか。

太田 いや、こっちは別に芸を求めてるんじゃなくて、全体の筋を知りたいだけだから。テレビでさ、「松之丞がうまいって言うけど、談志の『慶安太平記』をみなさん聴いてみてください、CD出てますから」って言ったら、「それだけは言わないでください」だって(笑)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

インタビュー:円安是正へ日銀利上げ必要、財政規律も

ビジネス

S&P、米信用格付けを据え置き 「関税収入が財政赤

ビジネス

BHP、鉄鉱石安で年間利益5年ぶり低水準 配当好感

ビジネス

タイ、外国人観光客向けに仮想通貨・バーツ決済の試験
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 2
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    【クイズ】2028年に完成予定...「世界で最も高いビル…
  • 5
    AIはもう「限界」なのか?――巨額投資の8割が失敗する…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    アラスカ首脳会談は「国辱」、トランプはまたプーチ…
  • 9
    「これからはインドだ!」は本当か?日本企業が知っ…
  • 10
    広大な駐車場が一面、墓場に...ヨーロッパの山火事、…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 5
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 6
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 7
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 8
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 9
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 10
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中