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アカデミー賞で注目、虐殺の犯人が自演する衝撃作

2014年3月3日(月)17時28分
ロブ・オブライエン

過去を語り始めた人々

 監督のオッペンハイマーは、ことあるごとに現地スタッフ、特に匿名の共同監督の功績をたたえている。同時に、真相を世間に伝えるためとはいえ、虐殺の実行者と協力しなくてはならなかったスタッフの苦悩を語る。

「最もつらかったのは感情を抑えること。(加害者の話を聞いていると)怒りで爆発しそうになるから」と、匿名の共同監督は言う。「『なぜこの連中は、大勢の人間を殺したことを自慢できるんだ?』と思う。でもやがて、虐殺が起きた理由を伝えたいなら、感情を押し殺さなくてはと思うようになった」

 殺戮の模様を再現させるのはスタッフにとってつらい体験だったと、オッペンハイマーは言う。それは同時に撮影チームの結束を高めることにつながった。

「悪夢にうなされて、私たちはよく泣き、慰め合った」と、オッペンハイマーは言う。「この映画が多くの人の目に触れ、インドネシアに影響を与えることを関係者全員が期待している」

 アカデミー賞授賞式はテレビで見るかもしれないと、匿名の共同監督は言う。だがオスカー像をもらうより、この作品が後押しする形で、インドネシア人が暗い過去を語り始めたことのほうがずっとうれしいという。
「視点が変われば見えてくるものもある」と、共同監督は言う。「私にとっては、それが何よりの栄誉だ」

From GlobalPost.com特約

[2014年2月18日号掲載]

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