最新記事

メンタルヘルス

他人から見下されてムカついたら、有効な「怒り方」の選択肢は3つある

2022年7月15日(金)19時55分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

■人によって態度を変える人がいます。自分よりも弱い人には強く、自分よりも強い人には媚びへつらうような人です。全く美しくない生き方だと私は思いますが、残念ながらそこら中で見かけます。

「タクシーの運転手からタメ口で話しかけられた」「会社の会議で意見を出すよう言われたから考えてきたのに流された」などを聞きます。

なぜ、人を下に見る人がいるのかと言えば、その人自身が下に見られている不満を抱えているからです。自分が下に見られている不満やストレスを、下に思える相手にぶつけることで、小さなプライドを満たそうとしているのです。

そういう人は、自分よりも弱そうな人を下に見ています。弱そうな人とは、言い返してこなそうな人や、自分よりも社会的に立場が下に思える人です。

言い返してこなそうな人とは、大人しそうな人です。声が小さい人や、ゆっくり丁寧に話す人、体の小さい人は、実際のところは別にして、自分よりも弱そうに思えます。人を見下す態度の人は、自分よりも弱そうに見える相手には強く出ることができます。なぜなら、反撃をしてこないだろうし、仮に反撃されたとしても勝てると思っているからです。

自分よりも社会的に立場が下に思える人とは、自分よりも年齢が若い人や、学歴が低い人、キャリアがない人、お金持ちではない人です。見下す人は、人の価値は社会的な価値で判断できると思っているので、社会的なステータスで人の上下を判断してよい、と勝手に思っています。

観光地でおじさんから「シャッター押して」とタメ口で言われたので、「いいよ」とタメ口で返したら、不愉快そうな顔をされた、という若者のツイートがバズったことがありました。このおじさんは、見ず知らずの人にタメ口で話しかけてもいいと思っているのに、自分がタメ口で返されることは想像すらしていません。なぜこんなことになるのかと言えば、根本的に人権を無視しているからです。相手が誰であろうと、自分と同じ人であり、同じように権利を持っていることが完全に抜け落ちています。

下に見られていると思っている人が、必死に下に見れる人を探すスモールワールドが、この世の中にはあります。でも、そのスモールワールドは全く関わらなくていい、あなたには不要な世界です。

タイプ別 怒れない私のためのきちんと怒る練習帳
 安藤俊介 著
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米上院通過の税制・歳出法案、戦略石油備蓄の補充予算

ビジネス

物言う株主、世界的な不確実性に直面し上半期の要求件

ワールド

情報BOX:日米関税交渉の経緯、協議重ねても合意見

ワールド

豪小売売上高、5月は前月比0.2%増 予想下回る
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    世紀の派手婚も、ベゾスにとっては普通の家庭がスニ…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    あり?なし? 夫の目の前で共演者と...スカーレット…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中