「投資不可能」から一転...外国人投資家が中国株に回帰する理由
ファンド設立や資金フローに関するデータからも、香港を含む19兆ドル規模の中国株式市場に向けられた熱気の高まりがうかがえる。
モルガン・スタンレーの報告では、世界のヘッジファンドによる8月の中国株購入規模は半年ぶりの大きさだった。
一方モーニングスターのデータによると、中国を除く新興国投資ファンドの新規設立数が今年は8本と、昨年の21本、2023年の16本を下回っており、中国以外の新興国投資需要は相当冷え込んでいることが分かる。
アリアンツ・グローバル・インベスターズの中国ファンド部門で最高投資責任者を務めるツェン・ユチャン氏は「1年前、人々は株価指数から中国を除外したがった。今や中国は(無視できない)単独の資産クラスとみなされている」と述べた。
強まる関心
ロンドンに拠点を置く資産運用会社(預かり資産200億ドル)のポーラー・キャピタルのファンドマネジャー、ジェリー・ウー氏は、昨年終盤に中国の投資判断を「アンダーウエート」から強気方向に転換し、今年は新興国ポートフォリオにおける中国株比率を20%台前半から30%超まで高めたと明かした。
同社が2月に開いた年次会議の中国セッションに参加した顧客は23年に比べると2倍に増えたという。