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デフレ化する中国...高級ホテルは外資もこぞって新戦略「屋台販売」で稼ぐ

2025年8月17日(日)18時45分

公式統計によると、中国のケータリング産業の売上高は6月が前年比0.9%増で、5月の5.9%増から減速した。今年上半期の北京の宿泊業界の利益は前年同期比で92.9%も落ち込んだ。

7月10日に屋台での料理販売を開始した北京維景国際大酒店で働くウェイ・ジェン氏は「飲食業界は相当な重圧にさらされている」と明かし、多くのホテルは増収を図るために屋台販売などの方法を採用していると付け加えた。

北苑大酒店のシュー氏は、一番の売れ筋としてこのホテルの看板料理であるハト1羽丸ごとのクリスピーローストを挙げた。屋台では38元(約780円)だが、ホテルのレストランで食事すれば58元だ。

7月28日に屋台を開いて以来、それまで1日当たり約80羽だったハトの売り上げがおよそ130羽に増えた。

一方でシュー氏は、ここ数カ月でレストランの個室の稼働率は100%から33%前後まで落ち込み、レストランの客単価は半減して100-150元程度になってしまったと説明。屋台の粗利益率は10-15%とケータリング業界の平均を上回るものの、ホテル内での事業の縮小を完全にカバーできていないと述べた。

<しぼむ高額消費>

コンサルティング会社アパーチュアチャイナ創業者のヤリン・ジャン氏は、経済が下降する中で消費者は引き続き割安さや目新しさを求める半面、高額消費には二の足を踏んでいると解説する。

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