最新記事

投資

個人のFX取引が活況、テレワークが後押し 人気はメキシコペソ

2020年5月23日(土)15時21分

個人投資家の外国為替証拠金取引(FX)が活況を呈している。新型コロナウイルス懸念による大きな相場変動が収益期待を高めていることに加え、在宅勤務の広がりも顧客のすそ野拡大につながっているという。最近人気の投資先はメキシコペソだ。写真はメキシコペソと米ドル。メキシコシティ で2015年7月撮影(2020年 ロイター/Edgard Garrido)

個人投資家の外国為替証拠金取引(FX)が活況を呈している。新型コロナウイルス懸念による大きな相場変動が収益期待を高めていることに加え、在宅勤務の広がりも顧客のすそ野拡大につながっているという。最近人気の投資先はメキシコペソだ。

4月取引高は前年比倍増、勢い衰えず

金融先物取引業協会によると、会員54社を通じた4月の取引金額は513兆円と、2008年の統計開始以来4番目の規模となった。過去最大となった3月の1015兆円からは減少したが、前年比では倍増。3カ月連続の取引増は17年秋以来のことだ。

3月の取引高は、これまで最大だったスイスフラン・ショックの15年1月に記録した660兆円の倍近い規模だった。この数年ほとんど動きのなかったドル/円が突然動意を見せ、1─3月の値幅が上下11円と、米トランプ政権が発足した16年10─12月以来の大きさに達したことが主因だった。

このため、4月は反動減を想定する声が大勢だった。実際、対円相場の中で最も取引量が多いドル/円は3月から54%減少。ポンド/円は45%減、豪ドル/円は36%減と軒並み大きく減少した。

しかし、前年比で見ると様相は異なる。ドル/円は3月の5.3倍に続き、4月も2.7倍。豪ドル/円は3月が4倍増で4月も1.5倍増となった。最近人気のメキシコペソに至っては、額が小さいこともあるが、3月が29倍、4月は17倍と大幅な増加となった。

在宅業務の合間に相場チェック

増勢を支える主因は、根強い相場変動期待にある。市場が落ち着いてきたとはいえ、ドルの年初来変動幅はすでに上下11円を超えた。昨年は年間で過去最低の8.3円、瞬間的な変動だった1月のフラッシュ・クラッシュを除くと実質的には5円程度だったことを考えれば、値幅取りが狙えそうな機会は増している。

そうした環境下、在宅勤務を始める人が急増したことも、取引増にひと役買ったという。「オフィスでは行いづらい日中取引を、業務の合間に行う余裕が生まれた」(証券)ようで、ある大手FX会社の口座開設数は「3月ほどではないが、4月も3─4割は増えた。間違いなく在宅勤務が効いている」(幹部)という。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=反発、ダウ305ドル高 中東情勢の沈

ワールド

米政権、マスク氏のTSA職員給与支援の申し出拒否=

ビジネス

FRBミラン理事、政策金利「約1%高すぎる」 マク

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、イラン情勢にらみ「有事の買
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 2
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「日本産ミュージカルの夢」に賭ける理由【独占インタビュー】
  • 3
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終回に世界中から批判殺到【ネタバレ注意】
  • 4
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 5
    「有事の金」が下がる逆説 イラン戦争で市場に何が…
  • 6
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 7
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 8
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 9
    地上侵攻もありえる...イラン戦争が今後たどり得る「…
  • 10
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 3
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 9
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中