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「経済あっての財政再建」 2020年度補正予算案の赤字国債増発で官房長官

2020年4月20日(月)17時40分

菅義偉官房長官は会見で、2020年度補正予算案の財源のほぼ全てが赤字国債の発行で賄われるのは財政再建に反するのではないかとの質問に対し、経済あっての財政再建であり、経済の回復を最優先に判断した結果であるとの見解を示した。首相官邸で昨年9月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

菅義偉官房長官は20日午後の会見で、2020年度補正予算案の財源のほぼ全てが赤字国債の発行で賄われるのは財政再建に反するのではないかとの質問に対し、経済あっての財政再建であり、経済の回復を最優先に判断した結果であるとの見解を示した。

菅官房長官は、新型コロナウイルスの感染拡大で「影響が甚大であり、内外経済は近年で最大の危機に直面している」と指摘。あらゆる政策手段を動員し、リーマン・ショック後を上回る過去最大の事業規模の経済対策と補正予算の編成を行ったと説明した。

その上で「経済あっての財政再建であり、感染拡大を防いでこの難局を乗り切り、何としても経済を回復させる」と語った。

一方、不足が指摘されている医療用のサージカルマスクは月間で1億枚、医療用ガウンは500万枚の需要があり、生産増強に取り組んでいるとした。

米国が戦略爆撃機B52をグアム島から米国本土に移す決定をしたことに関連し、菅官房長官は、必要に応じてインド太平洋地域に前方展開すると認識しており、日米間の協力を一層強めて、抑止力を強化したいとの見解を示した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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