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日産・西川社長・CEO続投は取締役の意志確認せず? 深まるルノーとの溝

2019年5月20日(月)15時15分

新経営体制の「寿命」

社外取締役候補7人には、デルマス氏のほか、石油元売り大手JXTGホールディングス相談役の木村康氏、ソニー・インタラクティブエンタテインメントLLC元会長で英国人のアンドリュー・ハウス氏、ニューヨーク州弁護士で三井物産や川崎重工業でも社外取締役を務める米国人女性のジェニファー・ロジャーズ氏が選ばれた。

現在も日産の社外取締役を務める、前出の井原氏(カーレーサー)、経済産業省出身で日本エネルギー経済研究所理事長の豊田正和氏も続投する。

井原氏は、取締役候補のキャリア、国籍などバランスもとれており、「日産の成長ポテンシャル(潜在能力)を引き出す最高の布陣」と評価している。今回の人事案は、6月下旬に開催予定の定時株主総会での承認を経て、正式に決定する。

経営統合を巡る日産とルノーの意見対立が鮮明になる中、日産社内では「『ポスト西川』をにらんだ動きも出始めている」(日産関係者)という。「西川社長率いる新経営体制の寿命はどれほどか。2-3年後には業績を回復させると公言した西川社長は、それまで持つのだろうか」――。株式市場関係者は、日産・ルノー連合の行方に不安を募らせている。

(白木真紀 取材協力:田実直美、Laurence Frost 編集:田巻一彦)

[東京/パリ 20日 ロイター]


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