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株式市場

史上3度目の上昇相場がやってくる

2009年7月16日(木)18時17分
バートン・ビッグズ(トラクシス・パートナーズのマネジングパートナー)

 どちらの時期にも、状況はすこぶる悪いように見えた。32年は大恐慌のどん底で、ドイツではヒトラーが勢力を伸ばしていた。49年には、投資家の間では戦後の景気停滞を予想する空気が流れる一方で、共産主義の台頭が脅威となっていた。

 どちらの場合も、その後5年間は株式市場は大相場を展開。S&P500指数に連動した運用した場合の収益率は債券の利回りを20%以上も上回った。

 ここから得られる教訓は明らかだ。大恐慌以降で最も深刻な景気後退のなか、世界では国債への買い意欲がこれまでになく高まっている。だが株式市場に目を転じると、ヨーロッパや日本では株価が低迷、アメリカでも実際あるべき水準よりやや安い。

 大型の景気刺激策は今後、間違いなくインフレ率の上昇を招く。そうなれば国債の価格は暴落するはずだ。つまり、今後5年間に投資すべきは株式なのだ。

 安値で買って高値で売るのが投資の基本。だから安いうちに株を買い、高いうちに債券を売ったほうがいい。

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